前回までの修理作業でほぼ調子の良い状態にできた(と思った)のですが、更にいろいろ弄ったので記事にしておきます。
しばらく使ってみて
エンジンの始動性は、エンジンが冷えている状態でもスターターロープを1~3回引く事で始動します。
(一発始動と言っても良いレベルです)
エンジンが温まっていればもちろん一発始動します。
部品取り用にもう1台入手~ギヤヘッド(ギヤケース)交換はできるのか
前回ギアヘッド(ギヤケース)内にワッシャーを組み込み 使える状態にしたのですが、何んとなく気に入りません。
先端金具の交換だけではなくギアヘッド(ギヤケース)全体を取り換えた方が早かったのではないか と思い
中古農機具屋で先端部分を買ってきた刈払い機の 残りの部分も貰ってきました。
![部品取り用にもう一台用意 リョービのEKK230](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9170620-1024x768.jpg)
リョービの草刈り機EKK230です。
全く手入れもされず かなり使い込まれた感じの汚れ具合です。
(写真だと少し綺麗に見えますが、現物はかなり・・・です)
飛散防護カバーも付いていません。
早速ギアヘッド(ギヤケース)全体を取り換えようと外してみると
![刈払機 駆動軸の形状違い](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9180621-1024x768.jpg)
メーカーは同じリョービですが駆動軸の形状が違います。
左のEKKB260Lはスプライン歯形に対し、右のEKK230は四角い形でした。
軸端の形状が違うのでは流用して使うことができません。
それでも何とかならないかと、外したギアヘッドを眺め弄ってみると
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9180622-1024x768.jpg)
?? 出力軸を手で回しても入力軸が動かない・・・
中のギアが全く噛み合っていないようです。
ぐるぐる回してみて、たまにギア同士が擦れ合う程度です。
どんな使い方をしたら(どんな方法を使えば)ギアが全く噛み合わない程 ギアを減らす事ができるのでしょうか? 謎です
何か ・・・ゴミをもらってきてしまったようです。
ギヤケースの本体外枠だけ使って 中身の総入れ替えは・・・素人にできるものでしょうか?
出力軸側の止め輪を外し軸を引っ張ってみましたが、この部分のベアリングはきっちりはまり込んでいて 手で軸を引っ張る位ではびくともしません。
(たぶんアルミの外枠をバーナー等で加熱してやればベアリングを抜く事は出来ると思います)
入力軸側は止め輪の位置が奥まっているので手持ちの工具では外すことができません。
【このためだけにスナップリングプライヤー(止め輪を外す専用工具)の長いものを購入するつもりは今のところありません】
検討の結果、ギヤヘッドの内臓移植手術は一旦諦めます。
竿(メインパイプ)が曲がっている
竿(メインパイプ)の中のシャフトはグリースアップしなくても良いのだろうか?
と思い、竿の根元部分を外し中のシャフトを引っ張り出してみると
どうやらパイプの中に何か所かガイドが有り、シャフトの両端にグリースが付いていれば良さそうです。
元通りシャフトを差し込み根元部分を取り付けようとしたところ
うまくハマってくれません。
なんで? と思い、よく見てみると竿(メインパイプ)がループハンドルの取り付け部を支点にくの字型に曲がっています。
シャフトの中にガイドが有るため問題なく動いていたように思えていたのですが、このままで良い筈がありません。
一旦シャフトを抜き取り、パイプを膝と両手で矯正を試みましたがびくともしません。
このパイプは結構頑丈なものです。
仕方がないので小屋の下端(縁の下)とブロックの組み合わせで てこの原理で無理やり矯正し ほぼ真っ直ぐに直りました。
中のシャフトはほんの少し曲がっているようにも見えますが、ほぼ真っ直ぐなためそのまま組み付けしました。
自作吊りバンド装着
使ってみてわかったのですが
・肩掛け式刈払機は竿の端に夫々エンジンと刈刃(取り付け部含む)が付いているので重心が手で持つ位置に近く、バランスがとり易いのですが
・背負い式刈払機はエンジンの重さを背負っている為、先端に重りが付いた竿を持ち上げる様な形になり竿を持ち上げる手が疲れます。
この背負い式草刈り機EKKB260Lはリョービの物ですが、中身はたぶんゼノアのOEM生産品だと思い調べてみました。
現行機種の背負い式草刈り機を見ると吊りバンド(ストラップ)が付いていて、メインパイプ(竿の部分)を肩ベルトからぶら下げることができるようになっています。
これがあれば手でメインパイプ(竿の部分)を持ち上げる力が少なくて済み作業が大分楽になりそうです。
こんな良いものは、マネしない手はありません。
しかし、この背負い式刈払機の竿には吊りバンドを引っ掛ける金具がありません。
こここでようやく もう一台もらってきたゴミみたいな刈払機(EKK230)の出番がやってきました。
EKK230のベルト取付金具(プラスチック)を外し背負い式刈払機に移植します。
吊りバンドは現行の正規の物を買うと高そうなので100均ショップの自転車用の荷止めゴムバンドを流用します。
ゴムバンドの長さ調節は端の金具へ巻き付ける方法でいろいろ調節してみました。
![刈払機に吊りバンド装着](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9290650-1-1024x768.jpg)
吊りバンドの取り付け 結果
バンドの長さが決まったところで試しに草刈りをしてみると
すごく楽です!
古い背負い式草刈り機を大事に使っている方で 吊りベルトが付いていない方は、即取り付けるべきです。
ギアヘッド(ギヤケース)内のスペーサー(ワッシャー)追加工
先端のギヤケース内にワッシャーを入れて高さ調整をしたのですが、
ワッシャーとギアヘッド内の止め輪の隙間がほとんど無く、少し不安でした。
丁度良い大きさの物が無いのであれば、自分で作るしかありません。
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9290644-1024x768.jpg)
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9290649-1024x768.jpg)
中に入れるワッシャーをグラインダーで加工します。
ざっくりと勘で外径を削り落とし一回り小さなワッシャーを2個作りました。
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/09/P9290646-1024x768.jpg)
ギアヘッド内にワッシャーを装着した写真です。
自己満足の範疇ですが、結構いい感じです。
(今更 ですが この部分はグリースを入れる必要が無い かもしれません。)
自作刈刃カバーの製作・取付
刈刃を取り付けた状態での搬送・保管は危ないので刈刃カバーを作りました。
![刈払機 自作の刈刃カバー](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/10/PA010653-1024x768.jpg)
![刈払機 自作の刈刃カバー](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/10/PA010654-1024x768.jpg)
作り方はとても簡単で写真を見た通りですが、一応説明します。
- 散水用のホースに縦方向に切り込みを入れて、
- 曲がり易く(巻き付け易く)する為に所々横方向の切り込みを入れました。
一周巻いた後の留め方はホース同士を重ね合わせただけです。
これだけでも結構しっかりとはまっています。
この留め方で不安な場合はビニールハウス用資材のパッカーと呼ばれる物を使うとしっかり留められます。
他には思いつくものでは、文房具の大きなクリップが使いやすそうですね。
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追記:チップソーブレードカバーは安い物なので、市販品を使った方が使い易くて良さそうです。
最後に保管上の注意事項
エンジン式刈払い機は兼業農家がたまに使う程度の使用頻度であれば、きちんと使えば何十年も使えます。
最低限:作業後は燃料タンクの燃料を抜き取り、その後エンジン全開でキャブレターの中の燃料を使い切るようにしましょう。(燃料を使い切る寸前に回転数が一気に上がりますが、キャブレターの構造上そういうものです)
追記 上記内容は訂正します。
最後にキャブレター内部に残った燃料をフルスロットルで使い切ろうとするとキャブレター調整如何(調整状態)で、最後に回転数が一気に上がった時に潤滑油切れを起こし、最悪の場合エンジンの焼き付きの可能性があります。
訂正→作業後は燃料タンクの燃料を抜き取り、その後プライマリーポンプを数回ペコペコと押してキャブレター内の燃料を抜き取り、(出てきた燃料を燃料タンクから再度抜き取り)最後に一度エンジンを掛けてキャブレター内の燃料を使い切ります。この時エンジンがかからなくても問題は有りません。エンジンを掛ける動作でピストンが数回上下すればほんの少し残った燃料は排出されます。
細かいことは書きませんが、2サイクルエンジンは高回転で能力を発揮するエンジンです。
マフラーの詰まり等も最後に高回転で回すことによって軽減されます。
キャブレター内に燃料がある状態で長期間保管すると燃料が変質してキャブレター内の細い穴を塞いでしまいます。
手入れや保管方法についていろいろ細かい事を言う人もいますが
【使用後燃料を抜き取り、キャブレターの中の燃料をしっかりと抜き取り、雨にあたらない場所に保管する】
これだけはやっておきましょう。
以上、
追記 油汚れの汚いエンジンを始動させてみる
手元に残った刈払機 リョービ製EKK230の部品取り用 は、もう不要なのですが試しにエンジンをかけてみることにしました。
![リョービ刈払機EKK230](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/10/PA140687-1024x768.jpg)
![リョービ刈払機EKK230](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/10/PA140686-1024x768.jpg)
油汚れで真っ黒な状態で、電気配線は切れています。
電気配線はエンジンを止める時に短絡させる為の物なので今の段階では大した問題ではありません。
不具合箇所を確認
- プラグ掃除
- 火花が飛ぶか確認
- 燃料供給路確認
燃料をタンクに入れてプライマリーポンプを何回か押してみましたが、燃料を吸い上げない状態です。
今の処このエンジンをきちんと直す気が無いので、荒業ですが燃料フィルターを外して燃料を吸い上げてみます。
燃料フィルター無しでプライマリーポンプを押してみましたが、すぐには燃料を吸い上げず、20回位プライマリーポンプを押したところで素直に燃料が循環するようになりました。
プライマリーポンプを何回も押した事で詰まり気味だった所が詰まり解消したのだと思います。
試しにスターターロープを引いてみると3回目でエンジンがかかりました。
ここまでの所要時間15分くらいです。
![リョービ刈払機EKK230エンジン始動](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/10/PA140688-1024x768.jpg)
汚い割にはあっけなくエンジンがかかりました。
このエンジンも高回転で(息継ぎをして)回転にムラがあります。
燃料フィルターとメタルダイアフラムを替えれば調子の良いエンジンになりそうです。
でも、今の処このエンジンは使う予定が無いので修理はここまでとします。
暇な時に外観の掃除だけはしておこうと思います。
(掃除しておかないとそばに置いた物が汚れてしまいます)
追記2 エンジンはこの後予備エンジンとして綺麗にしました。
時間が取れた時にこのエンジンはキャブレター分解掃除も含めてピカピカに綺麗に掃除して調整しました。
この草刈り機(刈払い機)全体でみると酷い使われ方をしてきた物のようですが、エンジン単体は酷い損傷は無く、調整で絶好調になりました。
![綺麗に修理したリョービのエンジン](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2021/10/PA082001-2.jpg)
エンジン単体の状態では絶好調にエンジンが回ります。
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2021/10/P9111901-2-1024x1024.jpg)
使う予定のないエンジンですが何かの予備として保管する事にします。
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