前回草刈機の刈刃交換の記事を書く為に取扱説明書の最後に乗っている交換部品の品番を調べました。
その時に気づいたのですが、交換部品としてブレーキバンドが掲載されています。
改めて取扱説明書を見てみると、
・草刈り作業時、主クラッチレバーを”OFF”にしても機体が惰性で走行し、すぐに停止しない。
場合は、ブレーキワイヤーの調整不良、若しくはブレーキバンドが破損している。
と書いてあります。
そういえば、昨年あたりから主クラッチレバーから手を放してもすぐには停止せず惰性で暫く走行していました。
交換部品として取扱説明書に載っている位ですから、個人で部品交換が出来るはずだ と判断し、
ブレーキが利かない機械では危ないので、修理する事にしました。
法面草刈り機 丸山製作所のMGC-S510EXのブレーキ(バンド)の交換工程を写真入りで紹介します。
ブレーキバンドの交換には、ドライバー・メガネレンチ・スパナ・ペンチ等の一般的な工具に加え、ショートヘッドの六角レンチとスナップリングプライヤーが必要になります。
機械いじりが苦手な方はクボタのお店に作業をお願いした方が良いかもしれません。
逆に、機械いじりが好きな方・得意な方は、作業賃を払う代わりにショートヘッドの六角レンチとスナップリングプライヤーを買ってしまう いい機会(チャンス到来)になりそうです。
製造元は斎藤農機製作所で、
- 斎藤農機製作所ではSGC-S501という型式で
- クボタではGC-K501という型式で、
- 丸山製作所ではMGC-S501(EX)という型式で販売されていたものです。
物は同じなのでここでは便宜上クボタのGC-K501と呼ばせていただきます。
故障個所の特定(ブレーキバンドの確認)
主クラッチレバーに繋がっているケーブルは、ブレーキとアクセルの2本です。
主クラッチレバーをゆっくりと動かしてみると、
バネの力で締め付けられているブレーキが緩んだ(解除された)後、キャブレターのアクセルが動くタイミングになっています。
ブレーキワイヤーとアクセルワイヤーの調整はあっていそうです。
ブレーキの位置はエンジンの下、上の写真の位置です。
白い樹脂の部分から出ているワイヤーを引っ張るとブレーキが解除される作りになっています。
主クラッチレバーを動かしてみてもブレーキバンドが破損しているがどうかはおじさんには分かりません。
ブレーキバンドの固定側を外してみます。
この部分のネジは緩み止め材が塗布されて折る為、ナットを回すとネジ全体が供回りしてしまいます。
ここは指先に滑り止めのゴム等が付いている手袋をはめた手で、ボルトの頭が回らない様に強く押し付けて固定しながら、ナットを緩めます。
ブレーキバンドの端をペンチで挟んで動かしてみると、グラグラして完全にフリーの状態です。
これは ブレーキバンドが擦り切れているか、折れているか、どちらにしてもブレーキバンドを交換しなければいけない状態です。
一応ブレーキレバーのもう片方も外してみます。
バネの抜け止め(外れ止め)のRピンをペンチで掴んで左方向へ引き抜きます。
ブレーキを締め付ける為のバネをペンチで掴んではずします。
あまり引っ張らなくても上方へ移動させれば外す事が出来ます。
バネの力は強いので、けがをしないように注意してください。
ブレーキワイヤーの端を上方へ引き抜きます。
ブレーキバンドとブレーキワイヤーを繋いでいた くの字の形の金具の中心部のねじを取り外し、くの字の形の金具も抜き取ります。
ブレーキバンドのもう一方をペンチで掴んで動かしてみましたが、やはりグラグラでフリーの状態です。
ブレーキバンドが破損していることに間違いは無さそうです。
ブレーキバンドの交換の為にはエンジンを取り外し降ろさなくてはいけない様です。
ブレーキバンドは、知恵の輪 の様にうまく動かせば外せるのではないかと思い、しばらく動かしてみましたが、抜き取る事が出来ませんでした。
どうやらブレーキバンドの交換をする為に、エンジンを取り外さないといけない様です。
エンジンと本体は4か所ねじ止めで固定されています。
手持ちの工具でエンジンを外せるか確認
4か所のネジは六角穴付きボルト(キャップスクリュー)です。
六角棒レンチを当ててみると、対辺5mmの六角レンチで外す事が出来そうですが、
作業している側から見て、左手前と奥の2か所は普通の六角棒レンチで外す事が出来そうです。
左手前のネジは隙間が狭くおじさんの持っている六角レンチでは取り外す事が出来ません。
ネジの頭と本体の間隔が狭く、普通の六角棒レンチではネジの頭に工具がハマりません。
左奥のネジも隙間が狭くおじさんの持っている六角レンチでは取り外す事が出来ません。
六角棒レンチの片方が短い、ショートヘッドの六角レンチが無いと外せない様です。
ブレーキバンドの手配
近くのクボタのお店を探す方法
クボタのホームページの右上あたりの クボタのお店∨ をクリックし、お近くのお店を探す〉 をクリックすると ディーラー検索 のページにたどり着きます。このディーラー検索のページでお近くのクボタのお店を調べる事が出来ます。
ショートヘッドの六角レンチをこの作業の為に買うか?取り換え自体をクボタのお店に頼むか?金額を聞いてから決める事にして、クボタのお店に電話をして聞いてみました。
自走式草刈機のGC-K501のブレーキバンドが欲しいのですが在庫は有りますか?
ブレーキバンド、・・・ですか・・・
いつもの反応と違います。
このお店の受付のお姉さんは草刈機の501というだけで正式型式を言わなくても解ってくださり、部品についても結構知っている方で、
いつもの対応は
草刈り機の501の刈刃アッシは有りますか?
在庫で持ってますからいつでもお出しできますよ
という感じですぐ話が終わるのですが、ブレーキバンドと言ってもピンとこない様です。
ブレーキバンドを部品注文する人はあまりいないのでしょうか?
折り返しこの草刈り機に詳しい方からお電話を頂くという事で一旦電話を切って待つことになりました。
その後電話を頂き、いろいろ聞いてみました。
草刈り機の部品の件でお電話いただきました。
501のブレーキバンドが中で折れちゃったみたいなんです
よく わかりましたね
最近は惰性で動き続けちゃってすぐ止まらないんですよ。取説の後ろに交換部品でブレーキバンドが載っていたし、片方外してみたんですけどグラグラしてしてるんです。
ちなみに料金って大体どのくらいかかりますか?
部品代は今解らないんですけれど、
工賃はブレーキバンドの交換で15,000円くらいですが、ブレーキが折れた場合はクラッチもダメになっている事があって、こちらの工賃が〇万円位かかります。
結構かかりますね
ご自分で修理されますか?
特殊な工具は必要ですけれど。
ショートヘッドのヘキサゴンレンチですよね?
これってエンジンを降ろさなきゃいけないやつですよね?
そうです。一旦エンジンを外しての交換になります。
ここで、おじさんは暫く考えました。
エンジンを降ろして交換であれば工賃15,000円は妥当な価格だと思うのですが、
その金額を払えば良いメーカーのショートヘッドのヘキサゴンレンチ(六角棒レンチ)のセットが買えて、更におつりが出そうです。(自分でやる工賃は0円で計算)
〇〇万円の所は値段を忘れてしまったのですが、刈払い機の(ホームセンターで売っている安い物ではなく)そこそこいいやつが買えそうな金額だった気がします。
エンジンを降ろしての修理って自分で出来るものですかね?
私の技術レベルはブレーキバンド取り付け部を外せる程度なんですけれど。
大丈夫だと思いますよ。
じゃあ自分でやってみます。
ブレーキバンドの部品取り寄せをお願いします。
自分でやってみて、出来なかったらクボタのお店に再度お願いする事にします。
特殊工具の手配
おじさん個人の意見として、六角棒レンチ(ヘキサゴンレンチ)はスイスのPB社 か アメリカのボンダス社の物を買っておけば間違いない と思っています。
部品が2~3日で入手できても梅雨時の為,数時間の作業時間は何時確保できるか分かりません。
部品取り寄せと、晴れ間の作業時間 を待つ間に、どのくらいの金額で購入できるのか市場調査と称して近所のホームセンターへ行ってみました。何件かホームセンターを回って見たのですが、ショートヘッドの六角棒レンチはどの店にもおいてありません。
インターネットで探した方がよさそうです。
Amazonプライム無料体験で送料無料・お届け日指定。
PBやボンダス等のメーカーにこだわりがなければ2,000円以下で買えるものもあります。
PB社の物は値段が高いのですが、工賃15,000円の代わりと思えば買える価格です。
いろいろ見ているうちに思いついたのですが、今回使う為だけで良ければ100均ショップの製品を切断してショートヘッドの六角棒レンチを作ってしまえばとても安く上がります。
ショートヘッドの六角棒レンチを安く用意できたので、浮いた金額は、今まで、持っていた方が良いけれど無くても何とかなっていた(何とかしていた)工具 を買う事にします。(トルクレンチセット等)
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