冬でも部屋の空気の攪拌で活躍している扇風機が回らなくなったので分解修理をしました。
回り始めると調子が良いのですが、風量弱だと回り始めない状態です。
風量強で動かし、しばらくしてから弱にすれば調子よく動く状態です。
分解・掃除・組み立てで直りました。
分解と原因追及
動き始めないという事は起動電力が足りないか、抵抗が大きすぎるかではないかと思います。
電動工具などで考えるとモーターブラシがすり減って力が弱くなっている場合もありますが、扇風機のモーターはどういう物か分かっていない状態で修理に挑戦します。
![ドウシシャ リビング扇風機 DLR-30SK修理](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC241003-1-1024x768.jpg)
銘板を見てみるとドウシシャ製リビング扇風機 型式DLR-30SK 04年製 と書いてあります。
2千円くらいで買ったと思うのですが、15年以上動いたことを思えば十分元は取れています。
調子が悪く、もう充分使った物なので修理に失敗して壊してしまっても悔いは残りません。
思い切って分解してみます。
前面ガード取り外し
![](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210988-1024x768.jpg)
前面のカバーは下にロック機構がありますので、ロックを外しカバーを手前に引っ張って外します。
前面カバーの上側に位置決めの切り欠きが付いているので手前斜め上方向へ取り外します。
羽の取り外し
![扇風機の羽の取り外し](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210989-1024x768.jpg)
中心部の白く丸い部分を外すと羽の取り外しが出来ます。
この部分のネジは緩み防止の為、逆ネジになっています。
羽を片手で押さえながら、中心部の丸い部分を時計回り方向へ回して取り外します。
白い丸い部品を取り外した後、羽を手前に抜き取ります。
後部モーター部カバーの取り外し
![扇風機の後ろカバー取り外し](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210991-1024x768.jpg)
後部モーター部のカバーはネジ1本で止まっています。
このネジを外し、カバーを後ろへ引っ張り外します。
後部ガード取り外し
![扇風機の後部ガード取り外し](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210990-1024x768.jpg)
後部ガードは樹脂の大きなナットの様な物で取り付けてあります。
この樹脂部を反時計回りに回して取り外し、後部ガードを取り外します。
ガード取り付けベース取り外し
![扇風機分解 ガード取り付けベース取り外し](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2021/01/P1081041-1024x768.jpg)
ガード取り付けベースは4本のネジで固定されています。
このネジを外しガード取り付けベースを取り外します。
モーター分解
![扇風機モーター部分解](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC241004-1-1024x768.jpg)
下にある首振り機構のネジを外します。
本体から出ているアームの上に波ワッシャー。
アームの下に四角い穴が開いたワッシャーが組み込まれていますので組付ける時に間違えない様にします。
モーターは4隅のネジで組付けられています。
4隅のネジを外すとモーターが分解できました。
扇風機が回らない原因
![扇風機が回らない原因](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210994-1024x768.jpg)
扇風機の回らない原因が解りました。
羽を取り付けるシャフトが茶色になっています
(シャフトの手前側が黒く見えるのは影のせいです)
モーター軸が茶色になっていますが、これは潤滑油が固まってカチカチになった物です。
そういえば5年位前に扇風機が回り辛くなってきて潤滑油を挿したような気がします。
新品の状態で潤滑油が付いていたかどうかは分かりませんが、現状は潤滑油切れ・潤滑油が固まり回りにくくしていることが原因のようです。
修理(掃除)と組付け
シャフトを手で回すとかなり抵抗があります。
シャフトにこびり付いた潤滑油を掃除して取り除きます。
台所洗剤とナイロンたわしで擦ってみたのですが、なかなか油汚れが落ちてくれません。
仕方が無いのでキャブレタークリーナーを使って掃除しました。
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キャブレタークリーナーを吹き付けてしばらく置いた後、ナイロンたわしで油汚れをこすり落とします。
![扇風機分解掃除](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210996-1024x768.jpg)
モーターシャフトの茶色い油汚れが落ち、金属の銀色になりました。
シャフトを手で回してみると素直に回る様になっています。
軸受け部はベアリングでは無く、滑り軸受のようです。
含油金属のようには見えませんが、含油金属だったとしても15年も使えば油切れになっているでしょう。
潤滑油を塗布したほうが良いか少し悩みましたが
簡単に分解できることが解ったので、軸受け部へ潤滑材を塗布して組付けます。
何年か後に動きが悪くなった時には再度分解掃除を行えばまた使い続ける事が出来るでしょう。
追記 扇風機の軸受けに潤滑油を塗布してはいけません!
軸受け部に潤滑油を塗布してはいけません!
潤滑油を塗布すると
組付けた直後はそれなりに動くのですが、時間がたつにつれて
油がホコリを呼び寄せ、更に潤滑油が固まりスムーズに動かなくなります。
この部分の潤滑は株式会社建築の友 鍵穴専用パウダースプレー 鍵穴のクスリIIがおすすめです。
この商品は本当におすすめ出来ます。
動きの悪くなった鍵穴に使うと、今までの苦労は何だったの? というくらいスルッと鍵が回る様になります。
金属と金属の摩擦抵抗を減らす目的であれば最強の商品と言ってもいいくらいです。
(おじさん個人の感想です)
この製品をシュッと一吹き(0.5秒くらいで充分です)
溶剤が揮発するまで2~3分待つとボロン粉末(白い粉)だけが残り
近くのホコリを呼び寄せる様な事も無く、ドライな潤滑が出来ます。
使い方のコツとして、溶剤が揮発するまで2~3分待ちボロン粉末(白い粉)だけが残る状態まで待ってから組付けをします。
乾燥する前に組み込んでしまうと、溶剤が残り悪影響を与える可能性があります。
分解したついでにモーターカバーや羽のガードを水洗いして乾燥後、
元通りに組付け、
軸受けの芯出し(軸と軸受けの角度を合わせてなじませる)の為に
風量・強で30分位モーターを回転させて修理完了です。
![扇風機の修理完了](https://ojisan-letstry.com/wp-content/uploads/2020/12/PC210997-1024x768.jpg)
全体的に難しい作業では無いのですが、あえて注意点を上げるとすれば
モーター組付け時に元通りカチッとハマる場所で組付ける事が大事です。
試運転してみると風量弱でも問題なく動く様になりました。
今はファンヒーターと一緒に元気に稼働しています。
追記 モーター軸が軽く動くのに、扇風機が回り始めない場合 コンデンサーの交換対応で直るはずです。
上記の分解・清掃・組み立てで、扇風機の調子は新品の様に軽く回る様になっている筈です。
扇風機のモーター軸を手で廻してみると簡単に軽い力で回るのに、
扇風機のスイッチを入れてもなかなか動き出さない場合はコンデンサーが壊れている可能性が高いです。
モーターは回り続けている間はある程度の電気使用量で動いていますが、
始動時には多くの電気を必要とします。
始動時に多くの電気を使う為にモーターのすぐそばにコンデンサーが設置されている筈です。
電気回路の一部にある、コンデンサーという部品が大きな電気を発生させる役目を果たしているのですが、
コンデンサーの寿命は10~15年という説があります。
我が家の扇風機は15年以上使い続けているのですが、今の処起動時の電流不足で動かない。という症状は出ていませんが、モーター軸が手で軽く回せるのに扇風機が動き出しにくくなった場合はコンデンサーの交換をしようと思います。
コンデンサーの容量等は、コンデンサーに印刷されています。
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コメント
もう少し、焼結含油軸受けの、勉強を、なさってください、
ほんだゆういち様 コメントありがとうございます。
知識不足で間違った事を書いてしまっているのでしょうか?
御迷惑でなければ、焼結含油軸受けについて、間違った記述の部分をご教授いただければ幸いです。