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草刈機 刈払機

部品取り用 2000円の刈払機を修理してみました。第3回 先端金具の安易な選定で苦労する

部品取り用草刈り機を修理してみる

前回までの記事で完全に直った(と思い込んでいた)背負い式草刈り機 リョービのEKKB260L

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刈刃を付けて試運転

完全に直ったと思い込んでいる草刈り機。

刈刃を付けて試運転をしようと思い

チップソーを付け、止ネジをきっちり締め込んで、エンジンをかけ、

周りの安全を確認し、エンジンの回転数を徐々に上げていくと

・・・・?? 刃が回転しません

エンジンを止め 刃を手で回そうとしましたびくともしませんがっちり固定されています。

原因は他の中古機から持ってきた刃受金具なのですが、
外観上はぴったり適合しているのでこの時点では受刃金具はこの草刈り機にあっていると思い込み、全く疑っていません。】

他機種の中古先端金具
他機種の中古先端金具
軸寸法・歯形・外形共合致しています

【刃受金具は 軸寸法・歯形・外形共合致しており、適合品と思い込んでいます】

??いくら考えても刃が回らない原因が分かりません??

改めて眺めてみると、中古部品の先端金具の中に一ヶ所 違和感のあるところがあります。

明らかに寸法が合っていない(一回り大きい)スプリングワッシャーとワッシャーが組み込まれています。

・・・えっ スプイングワッシャーの微妙な締め加減で 刃が回り かつ刃が外れない取付をするの?

そんな訳ない!

でも他に方法が思いつきません。

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試運転で大失敗

絶対何かが間違っている と思いつつ ほかに方法が思いつかない為

微妙なネジの締め具合で試してみることにしました。

何か予測不能な事態が起きても よそ様に迷惑が掛からないように、草だらけの畑の真ん中へ移動しエンジン始動、恐る恐る回転を上げていくと 刃が回り出しました。

エンジンのストップボタンに指を置きつつ、少し草を刈り

しばらくして先端部分を見てみると グリースが真っ黒になって流れ出ています。

慌ててエンジンを止め作業できる場所まで移動して、草刈り機を肩から降ろし見てみると

刃を取り付ける部分の上の部分(ギアヘッド部)が手で触れない程熱くなっています。

やっちまった!!

変な使い方で 無理やり動かした為、グリースが真っ黒になり溶け出しています。

熱くて触れない状態なので、熱が冷めるまで置いた後 確認すると

流れ出た真っ黒なグリース完全に固着しています。

冷めて固まった変質グリースは少し擦る位では落ちません。

自分の失敗に落ち込みつつマイナスドライバーでグリース(だったもの)をこそげ落とします。

(落ち込んで作業していたので写真を撮り忘れました)

回転する刃を取り付けるのにスプリングワッシャーの反発力を使い、
個人の感覚絶妙な締め加減にする なんてことがある訳がないんです。

当たり前です、危なすぎます

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原因の解明と対応

先端金具を外して しばらく眺めながら構造を考えます。

合っているようで合っていない金具

解りました!

刃受金具の形がこの機種と合っていないんです。

思い込みって怖いですね、形が合っていないなんて考えもしませんでした。

原因(写真の赤丸箇所)

刃受金具は 軸の根元のベアリングの内輪(ないりん)と接触し、他の部分は当たってはいけないのですが、

この刃受金具は内側のボスの出っ張りが小さくてベアリングと接触せず、他の部分が当たってしまっています。

対策(内側の出っ張りとベアリングの内輪を接触させる)

原因さえわかれば対応策は何とかなります。

寸法を測ってみると刃受金具の内側の出っ張りが3mm位足りません。

この3mmを何かで埋め合わせてやればいいんです。
(金具の接触だけで考えると1mmあれば良いのですが、刃押金具代わりの安定板の寸法の兼合いで3mm位必要です)

内径10mm・外形ができるだけ小さいもの・厚さが3mm以上・の物を挟めば問題は解決するはずです。

寸法合わせの座金
寸法合わせの座金
ギャップ確認
ギャップ確認

ホームセンターで物色し、丸座金を買ってきました。

厚み 1・6mmなので2枚入れてやれば丁度良い高さになるはずですが、

問題は外径です。

草刈り機にはめてみると 中のスナップリング(ベアリング抜け止めの止め輪)とはぎりぎり当たらない大きさでした。

やっと この草刈り機が完成しそうです。

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組付け試運転~まだ問題あり

グリースの入れ替え
軸固定穴のずれ

ギアヘッド内のグリースを入れ替え(新しいグリースで古いグリースを押し出し)

組付けてみると良い感じで回ります。

あえて問題があるとすれば、中にワッシャーを組み込んだことで 刃の取り換え時に軸の回転を固定する為の 穴の位置が少しずれています。
(これは大した問題ではありません、ここにはまり込む太さの鉄の棒を用意すれば良いだけの話です)

気持ちを取り直し 回転刃をつけて試運転

エンジンの回転数を上げ下げしてみると、アイドリングからの加速時に変な振動(ブレ)があります。

刃を外した状態ではこの症状は出てこないので、まだ刃の取り付け部周辺に問題がありそうです。

押刃金具兼用の安定板

中古の部品(青い、押刃金具兼用の安定板)をよく見ると中の金具部分が摩耗して変形しています。

直尺をあててみると外周のプラスチック部分は摩耗していないのに中の金具部分が摩耗おかしな減り方をしています。

この部品が変形しているために芯が合わず使用時に振動(ブレ)が出ていたようです。

どんな使い方をされた部品なんでしょう?

家に予備の安定板がありましたのでこれに換えたところ、しっかり芯が合い変な振動(ブレ)が無くなりました。

アクセルを戻した後も惰性(慣性)でしばらくの間チップソーが回転し続けます。

追記

よく見ると安定板に付属の芯出しゲージのサイズが合っていませんでした。

芯出しゲージのΦ7用を使えばこの青い安定板もまだ使えるかもしれません。

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試運転の感想

この草刈り機は外径255mmの刃まで使えるものだと思うのですが、家にある230mmのチップソーで試し刈りをしました。

いなかの兼業農家は試運転の草刈り場所には事欠きません。

使ってみた感想は

背負い式草刈り機の長所

背負い式の為(肩掛け式の一本棒のループハンドル型草刈り機と比べて)

・竿を振る自由度が高い
  振り幅を大きくとることができる。。
  細かい作業(狭い場所や奥まった所の作業)がやりやすい。。

・振動が直接手にかからないので長時間の作業でも手のしびれ感は軽減されそう。

・腰で振動を受け止める為 腰のマッサージを兼ねられる(冗談です)。

背負い式草刈り機の短所  

・置き場所の確保
  一本竿の草刈り機は壁に立てかけたり、ぶら下げて保管できますが、
  背負い式の草刈り機はどういう置き方で保管すればよいのでしょうか? 

・竿の部分のバランスが悪く、意外と疲れる 
  竿の部分は後部に重いもの(エンジン)が付いていない為、先端付近に重心があります。
  先端の上げ下げに力が必要です。

・背負ったり降ろしたりする動作が慣れないとうまくいきません
  → コツをつかみました。
  最初に背負ってバンドの長さをしっかり決め、降ろすとき左側の肩掛けバンド緩めて降ろします。
  次回からは右肩から背負い
  左腕をベルトに通した後に左のバンドの長さを都度調節するようにすると楽に背負ったり降ろしたりできます。

ワンタッチ着脱金具を取り付ければさらに使いやすくなりそうです。

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まとめ

中古農機具屋さんで部品取り用で置いてあった背負い式草刈り機、リョービのEKB260Lを2千円で衝動買いして直してみました。

修理するのにかかった購入品金額は¥3500位ですが、手間はかなりかかりました。


一番高い部品はメインダイアフラムでホームセンタで購入¥1400位、安定板は家にあったものですが¥1000弱で計算。各種工具・洗浄剤・グリース等は金額に含んでいません。

ネット販売等で部品調達すればもっと安く修理できたはずです。(よく探せば¥1500以下で部品調達できそうです)

もう1点、ギアヘッド(ギヤケース)もネット販売等でよく探せば安く入手できそうな気がします。

いろいろ修理することが好きな人には楽しめるおもちゃですが、

機械いじりが苦手な方は、訳の分からない中古品には手を出さない方が良いかもしれません。

以上、

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