京セラ・ガーデンシュレッダー GS-2010 の刃研ぎ、はっきり言って舐め切ってました。
チョチョイっと刃研ぎをすればよいと考えていたのですが、GS-2010の交換刃の刃研ぎは、すごく大変です。
何十年も前から世の中にはある、水を垂らしながら刃研ぎをする研磨機があれば簡単なのでしょうが、生憎 おじさん(私)は、そんな便利な物は持っていません。
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両頭グラインダーやハンドグラインダーは持っているのですが、
刃物の固定(もしくは保持)をよほどしっかりとしないとかなり危険な作業になる事と、刃先に高熱をかけたくない為(刃先が柔らかく変質する可能性があります)、とりあえず手作業で刃研ぎを行ってみました。
手作業で行う刃研ぎで用意した物
ガーデンシュレッダーの刃研ぎ用に用意した 砥石
右から
- ダイヤモンド砥石 #600
- ダイヤモンド砥石 #300
- 包丁研ぎ用両面砥石 粗さは忘れてしまいました。
- 仕上げ砥石 #3000
この砥石を使えば簡単に研ぎ直し完了の予定でした。
*ガーデンシュレッダーの刃先に仕上げ砥石#3000など使ってもあまり意味がないであろうことは、百も承知の上で、普段包丁研ぎに使っている砥石を並べてみました。
ガーデンシュレッダーの刃研ぎ用に用意した その他の物
準備したその他の物 と言っても、ほとんどがルーペ(拡大鏡)です。
(2倍~20倍)
特に説明の必要は無いと思います。
50代後半のおじさん(私)には、ルーペは必需品の一つです。
特に、右端の折り畳みルーペは視野が広く、倍率2倍、収納時は折りたたんでおけばレンズ部の保護にもなり持ち運び時も安心、これだけの機能を備えて、お値段たったの 110円。(ダイソーで購入しました)
このルーペはいくつか購入して、要所要所に置いてあります。
上の写真で特記する事は、他にもあります。
今回行うのは、両刃のカッターの再研磨です。
諸刃の刃(もろはのやいば)(両側に刃が付いています)
文字通りの危ない物です。刃研ぎ中に自分の指を切らないように、養生テープで片方の刃を保護して作業を行います。
特に意識して養生テープを貼り付けたのではないのですが、写真のように余裕を持たせて養生テープを貼り付ける事によって、余った養生テープの部分が取っ手の代りになり、持ちやすくなりました。
*四語字熟語で言うと正確には 諸刃の剣(もろはのつるぎ)です。
手作業で行う刃研ぎのやり方
刃研ぎ1日目
以前の記事で載せた写真です。
写真・左側の、刃先がかなり摩耗して丸くなってしまった方から研磨を始めます。
戦術としては、大将を先にやっつけてから、あとの雑魚キャラをサクッと研磨 で終了です。
この摩耗した刃を研磨するのに、どれほどの苦労をするのか?
この時点では知る由も有りません。
丸くなってしまった刃先が現状どうなっているかと言えば、
ほんの1~2週間放っておいただけなのですが、がっつりと錆びついています。
→ガーデンシュレッダーを使い終わった時点で毎回 刃先に防錆スプレーを吹き付けておいた方が良さそうです。
戦う(研磨する)前から、こいつは強敵になりそうだと判断できる状態です。
普段はめったに使わないダイヤモンドヤスリの#300で、大体の形を研磨していきます。
砥石の滑り止めの為に、濡れた布巾を下に敷いています。
ダイヤモンド砥石で研磨する間に次の段取りを考えて、砥石を水に浸けておきます。
刃物研ぎで砥石を使う時には、必ず、あらかじめ水に浸けてしっかりと砥石に水を含ませておきます。
泡が出ている状態ではまだ砥石を使ってはいけません。
砥石の中の空気が抜けきって、砥石にたっぷりの水を含ませてから使用します。
刃物研ぎは好きな作業の一つなのですが、この刃の形(カンナの刃のような直線の方刃)の物ってほとんど研いだことが無いんです。
刃の斜面全体をダイヤモンド砥石に当てつける事を意識して研磨開始!
この位やればそこそこ平らになっているだろう。という感覚で研磨した刃面を見てみると・・・
この刃、いい材料を使っているようです。
かなり固い素材です。
周りは平らになっていますが、中心部はほとんど変化が見られません。(サビの部分は落ちたようですが)
心を落ち着かせ、無心で刃を研ぎ続けた途中経過です。
後になって他の刃も研いでみて分かった事ですが、写真の研げていない部分で集中的に木を粉砕(スライス)しているようです。
他の刃先も同じ部分が大きく摩耗していました。この部分が一番木の粉砕(スライス)に使われているのでしょう。
刃の裏側を見ると、研磨できていない部分にたくさん刃こぼれ(刃が欠けている)している事がわかります。
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うーん。こいつは手強い相手です。
もっと粗い砥石がないか?・・・!
カマ研ぎ用の砥石の方が(たぶん)目が粗い様な気がします。
カマ研ぎ用の砥石で使い込んだ物は、通常中心がすり減ってしまっています。
(カマの刃を研ぐだけであれば、砥石の中心部分がすり減ってへこんでいてもあまり問題は有りません)
今回は、ガーデンシュレッダーの刃を直線(面)で研ぐ必要があるので、
砥石の面出しから作業開始です。
写真の砥石は面出し(面直し)後の状態です。
砥石の面出し(面直し)とは
面直し砥石などを使って砥石の表面を平らにする事です。
通常は、面直し砥石という面直し専用の砥石を使って面直しをするか、ガラスなどの 平面(だと信じられるもの)の上に耐水ペーパー(耐水紙やすり)を水で貼り付けて、砥石の表面を削り、平面にします。
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砥石の面出し(面直し)が必要なわけは?
包丁研ぎなどで砥石を使っていると、砥石表面のよく使う部分(中央付近)がすり減っていきます。
そのまま使い続けると、包丁などを直線に研ぎたいのに曲線(面)の砥石で研いでしまう事になります。
結果:いつまでたっても包丁などの直線の刃先が切れる様にならない。といった症状が出る事になります。
今回、おじさん(私)が行った面出し方法は、道路の側溝のコンクリート製の蓋(たぶん平面でしょう)の上で、水を含ませたカマ研ぎ用砥石を擦り、平面出しを行いました。
(コストパフォーマンス、最高ではないでしょうか)
擦りかたは、前後・左右・円を描く、など ランダムに砥石を動かしまんべんなく砥石がコンクリートの蓋に当たるまで作業を行いました。
(この方法は、田舎に住んでいるからできるのであって、都会に住んでいる方には少しハードルが高い方法なのかもしれません)。
何とか、刃の面に付いた溝を消すまでは研いだのですが、まだ刃こぼれした部分の修正までは出来ていません。
この時点で時間切れ、というか、根気切れです。刃を研ぎ始めてから一時間以上経過しています。
本日の刃の研磨は終了。という事にして、研磨の続きは翌日に持ち越しです。
(錆止めと危険防止の意味を兼ねて、研磨した刃先の水気を拭き取りセロハンテープを貼って一時保管)
寝る前に、どうやったらもっと研磨できるか?(もっと荒い目の砥石は家に無かったか?)色々考えながら就寝。
刃研ぎ2日目
見つけてきました。
ハンドサンダー用金属用耐水サンドペーパー(10枚セット)ダイソーの商品です。
「こんなことも有ろうかと思って、あらかじめ購入しておいた物です」
(風車の弥七 ふうに言ってみました)
*深い意味は有りません。分からない方は読み飛ばしてください。
(百人に一人か千人に一人でもニヤッとしてもらえれば嬉しいです)
いつ購入したのか覚えていませんが、おじさん(私)の秘密基地をあさって発見してきました。
本来の使い方は、ハンドホルダー?に取り付けて使う製品なのですが、今回は平面の刃を研ぎたい為に、本来とは違う使い方をします。
キッチンの作業台部分が平面だと信じて、耐水ペーパーを水でキッチンの作業台部分に敷いて(表面張力の力?で、貼り付くことを期待して)刃研ぎを行いました。
使用した耐水ペーパーは一番粗い#240です。
今更ですが、
砥石(今回は耐水ペーパー)で刃物を研ぐ時には力の入れすぎに注意しましょう。
強く当てつけた方がよく削れる(研磨出来る)と、考えがちですが、実際は力を入れすぎるとあまりうまく刃物を研ぐ事が出来ません。
うまく説明が出来ないのですが、研げやすい力加減があります。
これは、いろいろな刃物を研いでみて身につけるしかない感覚かも知れません。
しばらく、耐水ペーパー(耐水紙やすり)で研いだのですが、刃の欠けを無くすまで研磨するのは、ものすごく大変だという事を身をもって感じています。
(写真撮影のためにダイヤモンドヤスリを台にしています)
不本意なのですが、出来ない物はしょうがない。
使いたくなかった手段ですが、刃裏の刃先部分を、ほんの少し角度を付けて研ぎ落とし、欠けの修正を行いました。
普段包丁を研ぐ砥石を使って最終仕上げ後の写真です。
研いだ面がハマグリ刃(曲面)のようになってしまいました。
平らな物を平らに研磨することの難しさを痛感しています。
二日目にしてようやく片方の刃の研磨が終わりました。
反対側の刃も研磨
ボスキャラ化した、刃先が丸くなった刃の研磨(研ぎ出し)後は、反対側の3時間半以上使った刃先の研磨です。
こちらの刃研ぎは比較的簡単です。
攻略方法(攻め方≒研ぎ方)は、先に行った ボスキャラ化した、刃先が丸くなった刃の刃研ぎ で分かっています。
まずは、耐水ペーパー#240で平面を出していきます。
刃の研磨面のスジはまだ残っていますが、刃先の刃こぼれはほぼ無くなりました。
砥石での研磨に移ります。
(この時点で、研磨作業に嫌気がさしてきています)。
大体仕上がったので、この刃の研磨は終わりとします。
ルーペで拡大してみると少々刃こぼれがあるのですがOKとします。
(刃研ぎ作業に集中できなくなり、男子投げやりの部 みたいになっています)
*ここも、分からない方は読み飛ばしてください。
二枚一組のカッター刃のもう一枚は、研磨機に頼りました。
1枚の刃の両面を研磨するだけで、相当な時間と集中力を使っています。
でも、ガーデンシュレッダー 京セラ・GS-2010 は、カッター刃が二枚一組なのでもう一枚の刃の両側も研磨しないといけないんですよね。
冒頭でも書きましたが、我が家には両頭グラインダーやハンドグラインダーがあるので、刃先に過剰な熱を加えないように砥石の回転数を下げられるだけ下げて平面研削を行いました。
刃物の固定(もしくは保持)をよほどしっかりとしないとかなり危険な作業になります。
おじさんのやり方を紹介して 真似をしてケガをする方がいてはいけないので、研削方法は紹介しません。
仕上げは、先の刃と同じように手作業で研ぎあげました。
京セラ・ガーデンシュレッダー GS-2010へ、カッター刃の取り付け
取り付け方法は 前の記事 で紹介済みなので渇愛します。
刃先の研磨前の状態を見て考えると、ガーデンシュレッダーを使った後は、粉砕(スライス)した木の枝の水分や樹液で金属部分が錆びやすくなっていると考えるのが妥当でしょう。
刃研ぎをしたカッターは全体に防錆スプレーを吹き付けて、1日そのまま置いておいて、翌日余分な油分を軽く拭きとりました。
使用する防錆油は CRC でも WD40 でも、何でも良いと思います。ここで使う目的は【防錆の為にカッター刃の表面に薄い油膜を作りたい】だけなので、極端な話・サラダ油でも塗っておけば大丈夫です。
取り付けネジの錆び付き防止の為にシリコーングリースをねじに塗布してカッター刃を固定しました。
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シリコーングリースなどと言う高級グリスを使わなくても、汎用グリスを塗っておけばこの部分の防錆は大丈夫だと思います。
別件で、スクーターの修理中なので、たまたま手元にあったグリスを使用しました。
作業後の写真になってしまいますが・・・
カッター刃を取り付ける前に、カッター刃取付盤面を、油の染みたウエス(ぼろ布)できれいに拭いておきました。
*油をこぼした時等に専用のウエス(ぼろ布)でふき取るようにして保存しておくと、汚れ落とし兼油拭き(油を塗り付ける)が出来るという大変便利な道具の一つになります。
(欠点として、綺麗な物の防錆用に使うと、少々対象物が汚くなってしまうという点があります)
まとめ
京セラ・ガーデンシュレッダー GS-2010 の替刃を研ぎ直して使おうという方は、カッター刃を酷使しないで、切れ味が悪くなって来た時点ですぐに新しい刃に交換して、古い刃を研磨する事をお勧めします。
今回の刃研ぎでは、丸くなってしまった刃先の研磨一ヶ所で、所要時間合計2時間以上を費やしています。
一方、3時間半以上使った刃先の研磨は1時間もかからずに済んでいます。
おじさん(私)のように、刃物を研ぐ事が好きな方や、自分の作業を時給換算しない方は、修行のつもりで砥石を使って刃研ぎの練習だと思って作業できます。
(カンナの刃研ぎを自分で行うのにはまだまだ修行が足りないと今回の研磨作業で思い知らされました)
刃物を研いだことがない方は、カッター刃は消耗品だと割り切って予備のカッター刃を購入しておくことをお勧めします。
自分の作業時間を時給換算してから、製品の価格を見れば、新規購入のカッター刃の価格は安いと思えるのではないでしょうか。
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包丁研ぎなどの刃研ぎをしたことが無いけれど、この機会に挑戦してみようという方には、おじさん(私)が遠くから 頑張れー!という気持ちを送らせて頂きます。(文字通り、気持ちのみで金品は送れません)
*おじさんの頭の中の欲しいものリストに 【水研ぎが出来る包丁研ぎ機】がインプット(追加)されました。
たぶん買わないし、すぐ忘れてしまうのでしょうが、リサイクルショップなどで格安で出会ってしまったら購入してしまうのでは・・・
以上、
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