コーシン(工進/KOSHIN LTD.)の固定式電池式灯油ポンプ本体から灯油が漏れ出すようになったので、自分で修理してみました。
ゴム用接着剤使用で修理完了です。
我が家はオール電化の家なのですが、冬になると電気代が夏の何倍にもなるので補助暖房機としてファンヒーターも使用しています。
灯油タンクは2個用意して両方に電動・自動停止機能付きの灯油ポンプを付けっ放しにして利用しています。
灯油ポンプを付けたままなので、ポンプの取りつけ取り外し等で灯油をこぼす心配がありません。
コーシン(工進/KOSHIN LTD.)固定式電池式灯油ポンプ ママオート
この灯油ポンプは使くのホームセンター・コメリの店頭に陳列しているのを見つけました。
使い易そうで手元スイッチ付きで灯油の流れを止める弁が蛇腹ホースの先端付近にある為、給油後の灯油の垂れ落ちも少なそうなので1台購入。
メーカーさんのうたい文句は、
- 灯油かんに固定するから 手間なし 臭いなし
- 便利な手元のスイッチ付
- 満タン自動停止機能付 となっています。
1個使ってみて気に入ったので追加でもう1個追加購入。
灯油缶からポンプを付け外しすると、付け外し時に灯油が垂れて周りを汚してしまい、臭いもすぐには取れない為、灯油タンクに付けたままで使用。
灯油を買いに行くときも灯油ポンプはつけたままで、灯油タンク(灯油用ポリタンク)の反対側のキャップから給油してもらい、車で運んでいます。
灯油タンク(灯油用ポリタンク)を倒してしまった事が無いので、もしも倒してしまった場合にどれくらい灯油漏れがあるのかは分かりませんが、
車で灯油タンク(灯油用ポリタンク)を運ぶくらいの揺れでは灯油の吹きこぼれ等もおきません。
おじさん(私)が使っている物は 単一電池二本使用 の物ですが、
現在販売されている商品は 単三電池4本使用 に替わっているようです。
ひょっとして今の新しい商品は 単三電池4本 直列配線 で、能力が倍近くになっているのか?と思い調べて見たところ、そうでは無さそうです。
単三電池4本使用にしたのは、電池取り付け部のサイズを小さく(薄く)する為の様です。
ちなみに今の製品は、
単三電池2本でも使用可能です。ただし使用時間が短くなります。
と書いてあります。
(単三電池2本直列 × 2系統並列 配線になっていそうです)
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電池式灯油ポンプの分解
灯油を灯油タンクからファンヒーターのタンクに移す際に、灯油が電池式ポンプ本体付近から漏れて垂れてくるようになってしまったのですが、
買い換え前に自分で修理出来ないか?
とりあえず分解して内部構造を確認します。
最初に疑ったのは、灯油タンクに直結する部分にあるネジ部のパッキンです。
この黒いゴムパッキンか、この取り付けネジ部と電池式ポンプの間のパッキンに
ゴミが詰まるか、パッキンが傷ついて灯油が漏れているのではないか?と思ったのですが、
取り付けネジ部のパッキンは異常無し、
取り付けネジ部と電池式灯油ポンプ本体の間には、外観上はパッキンの様な物は見当たりません。
何処から灯油が漏れているのか?
一度電池式灯油ポンプを作動させてどこから灯油が漏れているのか確認します。
灯油が漏れて雫となって垂れ落ちています。
どうやら電池式ポンプ本体の中で灯油漏れが起きて、本体下部の小さな穴から灯油が流れ出しているようです。
とりあえず本体を分解して、どのような構造になっているのか確認してみます。
電池ホルダー部の蓋を上から指で押し下げつつ横へ移動させて固定の爪をかわして取り外し。
直列配線になっている単一乾電池2個も取り外します。
本体のカバーは、4ヶ所の爪で固定されていました。
上から見ると単純な構造で、灯油漏れしそうな場所は
H型の樹脂部品があるところと、
電線がゴムのグロメットで固定されている部分、の2ヶ所しかありません。
樹脂のH型の部分はバネか何かが入っていてドライバーの先で押してみると簡単に下へ押し込めます。
この部分は空気の取入れ口の弁かなにかで、灯油漏れとは関係なさそうですが、興味本位で分解してみます。
この部分は、タンクキャップの中へ穴が開いており、空気を取り入れる部分のようです。
ゴムパッキンをよく見て見たのですが、傷なども無く問題なさそうです。
この部分は読み飛ばして頂いて構いません。
書いている本人が、この書き方で話が通じるんだろうか、と 不安になりながら書いています。
物理の法則を文章で伝えるのは難しいです。
この樹脂部品部は灯油タンク(灯油缶)を倒してしまっても簡単には灯油が漏れず、
なおかつ、給油時に灯油タンク内が負圧(空気の圧力がマイナス)(大気に対する相対的な空気圧力がマイナス)になり、灯油を汲み上げられなくなる事を防ぐ為に給油時には空気を取り入れられる構造のようです。
何でもそうですが物体は高い所から低い方向へ流れます。
空気も同じです。
高気圧から低気圧に向かって空気は流れます。
今回の場合、灯油が移動して灯油タンク内に空気が入るところが無いと、灯油タンク内の空気圧が下がり(空気が膨張して薄くなり・ちょっと真空に近づいて)灯油が逆流しようとしてしまいます。
➡タンク内の空気圧が低くなり、壁の役目をはたしている移動中の灯油があり、大気解放された灯油の入れ物(ファンヒーターの灯油タンク)がある状態 になります。
細かい原理(理屈)を説明しだすと「トリチェリの真空」が、あーだこーだという小難しい話になってくるので細かい事は書きませんが、
例えるならば、
①紙パック入りの飲料にストローで穴を開けて飲むとある程度までは簡単に飲めるけれど、次第に吸う力が多く必要になって飲みにくくなります。
一旦ストローから口を離すと、ストローから紙パックの中に空気が入り込み、また飲みやすくなります(吸い上げやすくなります)。
②ペットボトルの上いっぱいまで水を入れて、ペットボトルの飲み口全体を口で塞いで中の水を飲んでみてください。
上手に飲めないはずです。
ところが、ごく普通にペットボトル入り飲料を飲むように飲み口の上の部分を開けて飲むとその隙間から空気が入り簡単に水を飲む事が出来ます。
どの部分から灯油漏れしているのか再度動作確認
灯油タンクに再度電池式灯油ポンプを取り付けて電池を入れて動作確認。
どうやら配線部からの灯油漏れの様です。
グロメット(ゴム製品)部から灯油が湧き出てきます。
そこか~ やっぱり。
一旦ゴムグロメット部を抜き出して、
ゴム部品と穴の中を掃除して再度差し込み。
マイナスドライバーを使って配線の間に力を込めてグッと差し込み。
再度動作確認。
症状がひどくなってしまいました。
ゴムグロメットがスカスカの状態になってしまいました。
電池式灯油ポンプの修理
故障個所の特定が出来たので、修理方法を考えます。
今回の故障は単純に隙間からの灯油漏れ、なので隙間を何かで埋めてあげれば修理完了の予定です。
今回の修理に用意した物と必要な物
- パーツクリーナー
- セメダイン スーパーX(エックス)ブラック
- セメダインスーパーXが完全硬化するまでの 時間と、気持ちの余裕
修理の具体的な工程(方法)紹介
灯油は燃料というイメージしかない方が多いと思いますが、灯油の漢字の意味する通り油の1種です。
油と接着剤とは相性が悪い(接着しない)と思うので
というか、
セメダインスーパーXの台紙に書いてある使い方を見ると、
使い方 まず接着する面をきれいにする。
※最初に接着する面のサビ・油などの汚れをサンドペーパーやアルコールなどで落としよく乾燥させます。
と、書いてあります。
まずはゴムの表面と穴の中を 強力パーツクリーナー(油汚れ落とし)できれいにさせ、溶剤が乾くまで放置。
(コロナ禍の現在では、ご家庭に手指消毒用のアルコールがあるかもしれません。パーツクリーナーの替わりに消毒用アルコールを使って脱脂する事も可能です。)
セメダインスーパーXを多めに塗布(盛りつけるくらい)します。
グロメット(ゴム部品)を元々付いていた穴の中に差し込み。
更にマイナスドライバーで力を入れて押し付けます。
この状態で1~2日間放置
説明書きには
※1~2時間で動かなくなり、約24~48時間で実用強度に達します。(23℃湿度50%)
と書いてあります。
1~2日後
念のため、更に上からセメダインスーパーXを流し込み、縦にした状態(使用時の方向)で放置。
ここは厚く接着剤を流し込んだため、充分な時間を取り約1週間そのままで置いておきました。
綺麗に接着剤が固まりました。
爪先でそっと押してみると柔らかなゴムの弾力性があります。
修理後の動作確認
ばっちり直りました。
灯油漏れは全くありません。この固定式電池式灯油ポンプはまだ何年も働いてくれることでしょう。
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固定式電池式灯油ポンプを使った時に灯油タンク(灯油用ポリタンク)内の灯油を出来るだけ使い切る方法
灯油タンク(灯油用ポリタンク)を平らな部分に置いた状態で給油すると、どうしても底の部分に1~2㎝くらい灯油が残ってしまいます。
灯油ポンプの蛇腹ホースの先端部。
ポンプ部の半分の高さ位の灯油が吸いきれずに残ります。
蛇腹ホースの先端部は(ポンプが内蔵されていて)重りの役目をはたして、底の部分まで灯油の燃料を吸い上げる事が出来ます。
ちなみに、草刈機(刈払機)の燃料フィルター部は鉛か何かの材質で重く作ってあり、同じように底の部分まで燃料を使う事が出来ます。
出来るだけ、灯油タンク(灯油用ポリタンク)内の灯油を使い切る為に、灯油タンクを持ち上げて傾け、灯油を端に寄せます。
写真を撮る為に階段において撮影していますが実際は灯油タンク(灯油用ポリタンク)を手で持って傾けます。
灯油が灯油タンク(灯油用ポリタンク)の隅に集まり、水面(灯油面)が高く(灯油が深く)なっている事が判ると思います。
この時、灯油ポンプの吸い上げ口が灯油タンク(灯油用ポリタンク)の隅へ移動するまで、灯油タンクを傾けます。
この方法で灯油タンク(灯油用ポリタンク)内の灯油をほとんど抜き取る事が出来ます。
まとめ
電池式(電動)灯油ポンプ本体からの灯油漏れは、素人DIY修理で時間をかければ修理可能です。
メーカー修理より個人のDIY修理の優れている所は、時間を味方に出来る事です。
メーカーさんへ修理を依頼したと考えた場合、
- 人件費
- 保管費用
- 運送費
- 接着剤等、部品費用
等がかかり、新規購入より高い値段になってしまうでしょう。
実家用に 新型・工進(KOSHIN) 乾電池式 タンク 直付け 灯油ポンプ EP-503F 自動停止 手元 スイッチ付きを購入
実家用に最新型の工進(KOSHIN) 乾電池式 タンク 直付け 灯油ポンプ EP-503F 自動停止 手元 スイッチ付きを購入して、取り付けてみました。
電池の収納部分が薄くなった分、取り付け自由度が高まり、灯油タンクの上部に干渉することなく取り付けられます。
給油完了お知らせブザー付き となっていますが、給油中に他の事をする人は少ないと思うのですが・・・
製品台紙の注意事項にも、
給油中は離れない あふれる場合が有ります。と、明記されています。
この、お知らせブザーは、給油完了お知らせブザーという うたい文句ですが、
実際は、スイッチの切り忘れ防止ブザーの様です。(給油スイッチを停止位置に戻すまでずっと鳴り続けます)
18リットル入りの灯油缶に取り付けると、ノズルホルダーが横方向へぴったりと収まるサイズです。
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追記 同時期に購入した灯油本体も1年後に灯油漏れを起こしたので修理
同時期に追加購入した古い同じ型の灯油ポンプが1年後に灯油漏れを起こしたのでこちらも同じように修理しました。
こちらの灯油漏場所は、グロメット(ゴム部品)の抜けでは無く、
グロメットはしっかりはまっているのですが、グロメットを貫通している2本の電線がスカスカで軽い力で上下に動かせる状態でした。
修理方法は前回とほぼ同じ、パーツクリーナーをたっぷりと使い脱脂した後、セメダインスーパーX(ブラック)で灯油漏れ部分を埋め込みました。
開封後1年間、陳列状態と同じように保管した、セメダインスーパーX(ブラック)を塗布してみると・・・
何故か?ほぼ透明な接着剤が出てきました。
一旦上記写真の状態で1週間かけて完全に接着剤・セメダインスーパーXを乾燥?させます。
この間一週間、セメダインスーパーX(ブラック)を陳列時とは逆の方向(吐出口を下にして)保管
今回は黒色(濃い灰色?)の接着剤が出てきました。
セメダインスーパーXの、色付きの物は、一度使った(開封した)後は保存状態によって接着剤と、塗料?が分離してしまう様です。
1週間後、セメダインスーパーXが綺麗に固まりました。
この後、本体カバーを外すしたまま動作確認。➡OK(灯油漏れが改善されています。)
本体組み立てで修理完了です。
以上、
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