農機具の修理でショートヘッドの六角棒レンチが必要になったのですが、何度も使う物でもないので100均ショップの製品を追加工してDIYで自作する事にしました。
六角棒レンチはヘックスレンチ・ヘキサゴンレンチ・アーレンキーといろいろな呼び方が有ります
ショートヘッドの六角棒レンチはどのくらいの長さが良いのか検討
今回用意したいショートヘッドの六角レンチはネジサイズM6用・六角棒レンチの対辺5mmの物です。
外したいネジが4か所あるのですが、2か所はショートヘッドの六角レンチが無いと外せない位置です。
ヘッド長さが最短の物を作る場合の寸法は?
まずはJIS規格で六角穴付きボルトの規格を調べます。
六角穴付きボルトJIS B 1176より抜粋
M6の六角穴付きボルト(キャップスクリュー)の場合、JIS規格では六角穴の深さは最小3mmとなっています。
最小という事は実際に市場に出回っている六角穴付ボルトは3mmより深い可能性もあります。
普通の六角棒レンチで外せる部分のネジを外して、六角穴の隅の深さをノギスで実測すると3.5mm位です。
JIS規格では3mm以上となっており、手元のネジの実測値では3.5mmなので、余裕を見て曲がった部分を除いた真っ直ぐな六角棒部分は5mm位あれば大丈夫と判断します。
今回の作業に必要な六角レンチの長さ(短さ)は?
DIYで正確に5mmに切断することは難しいので、今回必要な最長寸法を測り、寸法を決める事にします。
当たり前の話ですが、長すぎる場合は短く加工し直せますが、短すぎた場合は修正不可能です。
とりあえずは、使用可能な最長の位置で切断仕上げをすることにします。
今回使いたい部分のネジの頭との隙間の寸法は約20mmです。
単純計算では左側のスケール(物差し)の5mmから、右側のスケールの19mmの間であればどの位置でも良い事になりますが、自分の加工精度を疑って出来るだけ長い位置で加工する事にします。
M6ネジのピッチは1mmです。(ネジを1回転させると1mm動きます。)
ネジは少し緩めば、後は手で回して外す事が出来ると思いますので、19mm位の寸法を狙って六角棒レンチを追加工で短くする事にします。
六角レンチの切断と仕上げ加工
六角レンチの切断個所へ印をつける
六角レンチが黒色なので、マジックで印をつけても解らないので、19mmの長さを狙ってやすりで削って目安となる印をつけました。
おじさんの作業のいい加減さがわかってしまうと思いますが、印をつけてからもう一度測定すると長さが20・5mmと21.0mmのあたりに付きました。
これは大した問題ではありません、この印はあくまでも目安と考え、切断・仕上げ時にこの印より2mm位短い所で仕上げれば良いだけの話です。
六角レンチの切断と仕上げ加工
六角レンチを切断する方法は?
金属切断用のノコギリ(ダイソー製)で切るのが一番手っ取り早いと思いますが、今日は真夏日(気温30℃以上)です。
極力体力を温存したいので、金属切断機を使って切断します。
結果・失敗しました。
切断中に六角レンチがズレてしまい、斜めに切断してしまいました。
【素直に金鋸( 金属切断用のノコギリ )で切断したほうが良かったかもしれません。】
この後斜めになってしまった切断面をグラインダーで修正し、鉄鋼ヤスリでバリ取り・面取りをして完成です。
結果・寸法はどうなったのか
実測してみると、18mm以上の隙間に対応できるショートヘッドの六角棒レンチになりました。
許容範囲内というか丁度良いくらいの寸法に仕上がりました。
結果オーライってやつです。
この後錆止めの為、お守り替わりに防錆油を吹き付けて軽く拭き上げて完成です。
余談ですが、ちゃんとした メーカー の六角棒レンチを新規購入する場合は、
長い間使う事と精度・硬度を考えると、スイスのPB社か、アメリカのボンダス社がおすすめです。(おじさん個人の考えです)
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製作後記 今回の作業に関する雑記
3.5mm・5.5mm の六角レンチって なに?
ダイソーで買って来た六角レンチ10本セットの寸法を改めて見てみると、
1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、5mm、5.5mm、6mm、8mmの10本セットです。
ん? 3.5mmと5.5mm って何?
初めて見たサイズです。
元々持っていた六角レンチを引っ張り出してサイズの確認をしてみました。が、やはり3.5mm、5.5mmという物は有りません。
気になったので、JISの六角穴付き止めねじ(イモネジ)の規格も確認しましたが、3.5mmと5.5mmは有りません。
日本以外の国では3.5mm、5.5mmを使うネジがあるのでしょうか?
ちなみに、インチサイズの六角レンチの場合 3/16 等、分数での寸法表示になっている筈です。
いずれにしても、おじさんはこの2本を使う場面に出会う事は無いと思います。
そもそも苦労してショートヘッドの六角レンチを自作しなくてもネジザウルス君で対応できたのではないか?
六角レンチを切断中に思いついてしまったのですが、そもそも今回外したいネジは六角穴付ボルトで、頭の部分を横から掴める位置にあるので、ネジ緩め専用レンチ ネジザウルス を使うか、プライヤーやウォーターポンププライヤー等ネジの頭部分を平行(平衡に近い角度)で掴む事が出来る他のレンチでネジを緩める事が出来たかもしれません。
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わざわざショートヘッドの六角レンチを作ったのに使わないのは悔しいので、今回は作った六角棒レンチを使ってみようと思います。
以上、
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