古い軽トラック(平成8年登録 三菱ミニキャブ 4WD U42T マニュアル車)に、2スピーカー付きカーステレオを取り付けたところ、バッテリーの容量不足の症状が発生しました。
晴れた日に運転している時は問題が無いのですが、
雨の日に
・ワイパーを動かし、
・スモールライト(車幅灯)をつけて、
・フロントガラスが曇らないようにDEF/デフロスターファンを作動させて運転していると、
信号待ちからの発進時にエンスト(エンジンストール/engine stall)してしまいます。
発進前に空ぶかしをしてエンジンの回転数をかなり上げてクラッチをつながないと発進(発車)できません。
試しに、新しく取り付けたカーオーディオの電源を止めて走ると、なんとか通常の運転に近い感じで使える(走行できる)状態でした。
約30年前のエアコンも付いていない軽トラックです。電装品をたくさん装備することなど考えられていない時代の車なので、しょうがないのですが、
純正規格のバッテリーでは容量不足なのではないか?もしくはオルタネーター(発電機)の性能不足も考えられます。
*この車体にはソーラー充電パネルを設置しています。
とりあえず、バッテリーの容量が大きなものに交換して見たところ、雨の日の走行時でもエンストする事も無く、きびきびと走る事が出来る様になりました。
交換バッテリーの選定→容量アップバッテリーへ交換を検討
軽トラックのバッテリ―を容量の大きなものに交換したいのですが、おじさん(筆者)がのっている古い軽トラックの搭載バッテリーは 30A19Rという型式です。

前回、2024年9月23日にバッテリー交換を行っているので、一年も経っていません。
バッテリーの不具合であれば、保証の期間内なので同じバッテリーの新品に交換する事も可能ですが、今回の不具合の原因は電装関係の増設(2スピーカー付きカーステレオの設置)だと推測します。
同じ性能のバッテリーの新品を取り付けても問題の解決には至らないと思われるので、無理やりにでもバッテリー容量の大きなものに取り換える必要があります。
30A19Rという型式の、19の文字は 長側面の長さ(写真の位置から見て横幅)なので、もう少し大きなバッテリーを搭載する事が出来ないか?(19cmより大きな物)
バッテリー搭載空間の寸法を測りました。
結果:長側面は20cmくらいまでしか搭載できなさそうです。
A19Rというバッテリーの大きさで、インターネット上で調べてみると、
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おじさん(筆者)がざっくりと調べた中では34A19Rという物が一番容量が多い物の様です。
バッテリーの型式の読み方は別記事で紹介しています。
容量30 → 34
A19Rという型式にこだわると、10%くらいの容量アップが限界のようです。
話が飛びますが、バッテリーは実は繊細な物であり、搬送中に落下などの強い衝撃を与えた場合、電極の表面処理部分などに不具合が発生する可能性があります。
しかも中に入っている電解液は希硫酸です。液漏れなどが生じると大変な事になります。
(服などに希硫酸が付くと、時間を経て、服が溶けて穴だらけになります。30年以上前に経験済みです)
*ネット販売のサイトの口コミで評価1をつけている人は、不幸な事に製品の運搬途中でバッテリーに不具合が生じた物を受け取ってしまっている可能性があります。
おじさん(筆者)の個人的な考え方ですが、
車のバッテリー(鉛蓄電池)を購入する時はネット販売などで購入した場合、バッテリーの取り扱い方を知らない宅配業者などがバッテリーを転倒させたり、ゴンッと強く置いてしまう可能性があります。
→不具合が発生したバッテリーが手元に配達される可能性があります。
カー用品店や、ある程度以上の年数商売をしているホームセンターなどで購入した方が、内部が損傷したバッテリーを買ってしまう可能性が低いのではないのか?と考えています。
(この疑問を地元の大規模ホムセンターの方に聞いてみたところ、この店ではバッテリーはパレット積みで入荷し、丁寧に陳列しているとの事でした)
*メーカーから出荷されて、おじさん(筆者)の手元にたどり着く間の、荷物(バッテリー)の受け渡し/積み直し等の回数が出来るだけ少ない方が、バッテリーへ衝撃を与えてしまう可能性が少なくなると思っています。
近くで一番大きなホームセンターでバッテリーの選定
近くにオートバックスもあるのですが、店舗があまり大きな店では無いので、バッテリーの在庫数も限られています。
今回は、大型店舗のホームセンターでバッテリーの選定を行いました。
ところが、今使っているバッテリー型式30A19Rの A の部分/接続端子形状が板状の物は30A19しか在庫がありません。
一瞬、Amazonなどの通販会社から 34A19R の物を購入しようかとも考えたのですが、
呼び容量30 → 34 では、蓄電容量が約1割増えるだけです。
バッテリー容量1割増しで、増設したカーオーディオの消費電力をカバーできるのか?
不安なので、バッテリー端子形状の違う物も含めて、軽トラックのバッテリー搭載位置の空間に設置でき、出来るだけバッテリー容量が大きな物を選定する事にしました。

現在軽トラックに付いているバッテリーは写真左側の物です。
この写真の製品は旧旧JIS規格の性能ランク表示に加えて、旧JIS規格の5HR(5時間率容量)も表示されています。
今使っているバッテリー30A19R/12V21Ah(5HR) を 40B19R/12V21Ah(5HR)に交換した場合、
・性能ランクで比較すると 30 → 40 今までのバッテリの約1.33倍のバッテリー容量
・5時間率容量で比較すると 21Ah → 28Ah こちらも性能ランクと同じ約1.33倍になります。
これで良いんじゃないか?と思いつつ B規格のバッテリ端子を探したり、あたりを見回していると、旧旧規格の性能ランクが表示されていないバッテリー(旧JIS規格表示)を発見。

B19R/12V32Ah(5HR)と表示されています。しかも、44B19R・・・・の物であれば適合します。とも表記されています。
良いじゃないか これ!
今使っているバッテリー30A19R/12V21Ah(5HR) を
(44相当)B19R/12V32Ah(5HR)に交換した場合、
・性能ランクで比較すると 30 → 44 今までのバッテリの約1.47倍(約1.5倍)のバッテリー容量
・5時間率容量で比較すると 21Ah → 32Ah こちらで計算すると1.52倍以上になります。
サイズ確認のため今まで使っていた物と同じ製品と並べてみました。

バッテリーの寸法は幅・奥行き ともに今まで使っていた物とほぼ同じ寸法。
高さが数cm高いようです。
購入前に一旦駐車場へ行き軽トラックのバッテリー搭載場所の寸法を再度確認。
配線・設置時の余裕を考えて何とか設置できそうかな?という外寸だったのでこの製品を購入決定。
後は、バッテリー寸法とバッテリー端子の形状変更に対応する為の部品調達です。
バッテリー端子の対応する接続金具は直ぐに見つかったのですが、スマホで確認すると、実店舗で購入するよりAmazonで購入した方が安いので、Amazonに発注、翌日中には配達される予定です。
バッテリーの高さが変わると、バッテリー固定方法も考えなければなりません。
ネジや金具の販売コーナーへ移動して物色する事数分間・・・丁度良い金具は有りません。
この時点で思いついたのは、長いネジを購入して、頭の部分を無理やり曲げ加工をして取り付けです。
とりあえず予定よりも少し長めのネジを2本購入。
この日の作業はここまで、翌日中にはバッテリーターミナルが家に届くはずなので、次の時間に余裕がある日に、バッテリーの交換を行う事としました。
軽トラックに規格違いの大きなバッテリーを無理やり取り付け。
まずはバッテリーの取り外しから

バッテリーターミナルカバーを引きあげた状態の写真です。
この軽トラックにはソーラーバッテリーチャージャーを取り付けてあるので、元々付いていた⊕・⊖ の接続配線の他にソーラーバッテリーチャージャーの配線もネジで共締めしています。
バッテリーの固定方法は、固定金具がバッテリーの長辺方向にバッテリーの上部中心にあり、固定金具の両端を✓形のネジ金具で固定されています。
車のバッテリーの取り外し手順
不意の(不慮の)手作業の間違いでショート(短絡)しないように気をつけてバッテリー固定金具を外します。

バッテリー固定金具の両端のネジは固定時には外側に向きます。
(取り外しのために内側に向けてあります)
続いてバッテリーの配線の取り外し。
車のバッテリーを外す時には、絶縁加工が施されたショート防止スパナを使うと安全です。
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しかし、おじさん(筆者)は、デフォルトでケチであるという面倒くさい性格なので、代用品を自作して対応します。

10mmの片目型口スパナのナットをつかむ部分以外を絶縁テープで覆って、ショート防止スパナの代用品の完成です。
バッテリーを外す時には先に⊖側の端子を外し、次に⊕側の端子を外します。
プラス側の端子を外す時にショート防止スパナを使わずに金属製のスパナを使用した場合、
作業を誤ってスパナが車体の金属部分に触れてしまうと、ショート(短絡)して火花が飛び、車体側の金属部分が少し溶けます。(過去に実体験しています)
規格違いのバッテリーの取り付け手順
バッテリー購入から、取り替えまで数日間の間に、バッテリーの固定方法の代替案を思いついています。
注*この後の写真は説明と前後してしまっていますが、気にしないで読み続けて下さい。
購入した、規格違いのバッテリーの大きさ確認
取り外した正規の規格のバッテリーと、今回購入してきたバッテリーを並べて、寸法の確認を行います。

バッテリーを上から見た限りでは、ほぼ同じ寸法なので、バッテリー搭載位置の置き場所の底の面積は問題無し。
バッテリー取り付け金具の上から押える部分も問題無しです。

高さの違いは
42mmくらいです。
高さが42mm違ってくると、今まで使っていた固定金具の両端のネジをそのまま使う事が出来ません。

試しに、軽トラックのバッテリー搭載位置に新しいバッテリーを置いて、その上にバッテリー固定金具も載せてみました。
バッテリーの高さ方向は、作業に必要な空間を考えるとギリギリ使えそうな大きさです。
(ここは目論見どおり)
バッテリー左右の固定用ネジの長さを見ると40mmくらい寸法が合いません。
(予想通りです)
バッテリーの高さが高くなってしまう事に対しての第一案は、長いネジを購入して、ネジの頭付近を無理やり曲げて使用する。という案でしたが、
第2案を思いついています。バッテリー高さが長くなった分だけ、車体側の 固定ネジを引っ掛ける穴を高い部分に開けてあげれば今まで使っていたバッテリー固定金具をそのまま使う事が出来るはずです。
バッテリー固定金具の固定ネジの引っ掛け部に合わせて車体側に穴あけ
ネジの引っ掛け部分のネジは大きめに開ける予定なので、元のネジを引っ掛けている部分の上約40㎜の場所にオートポンチを使って、穴あけの中心部分に凹み跡をつけます。

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凹み跡をガイドにして細い穴を開け、徐々に太いドリルを使い穴を広げます。
鉄板に対して直角に穴あけをした後、気持ちの問題で穴を斜めに広げました。

余談
この一連の作業途中で、Φ5㎜のネジが壊れてしまいました。
ある程度の下穴が開いたので、ここから先はステップドリルを使って穴を広げていきます。

Φ8㎜まで穴を広げて、ここも気持ちの問題で、斜めに穴を広げました。
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穴あけ後、自分がケガをしないように開けた穴の部分のバリ取り

この穴開け作業を反対側も行い、バッテリーの固定問題は解決です。
説明画像はここでは載せませんが、この後のバッテリー端子の説明画像で取り付けた状態を確認できます。
規格違いのバッテリー端子の取り付け部に対応
今回取り付けるバッテリーは B19R なので、B規格対応のバッテリー端子を用意しました。

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この端子を車体側の端子と取り換えるのが正攻法なのですが・・・
一応、正攻法の取り換えも説明します。

ターミナルカバーを取り換え、
今まで付いていたバッテリー接続端子(バッテリーターミナル)をタガネなどを使って開いて取り外すか、
取り外せない場合は接続端子の根元で切断し、新しい接続端子を取り付けるために被覆を剥きとります。
(取り付け車両のバッテリー接続ケーブルの長さがギリギリの場合は古い端子のカシメ部を割り開いて新しい端子に交換しましょう/加工前にケーブル長さの確認をしましょう)
実際に行っていないので画像は有りませんが、購入した接続端子の2本のネジで挟み込む部分に電線の端をはさんで固定します。
おじさん(筆者)の対応方法
バッテリーの取り付け時は⊕端子を先に接続します。
いきなり加工後の写真になります。

軽トラック側のバッテリーターミナルの取り換えが面倒くさいので、正規の取り付け方法ではなく、
購入したバッテリーターミナルの、導線を押さえつけるネジ部分に軽トラックの⊕端子をネジ止めしました。
この写真で、バッテリー固定金具の端のネジが、うまく車体に引っ掛けられてバッテリーが固定されていることが確認できると思います。

導線接続が正規の方法ではないため、少々無理矢理感はありますが、ターミナルカバーを覆い被せて、バッテリー交換の終了です。
まとめ
約30年前の、エアコンも無い軽トラックに2スピーカー付きカーオーディオを取り付けた結果、バッテリーの容量不足の症状が発生しました。
雨の日の発進時にはエンストしてしまいます。
バッテリーの容量不足解消のために、規格違いのバッテリーを無理やり取り付けました。
今まで付いていたバッテリーの型式 30A19R/12V21Ah(5HR)に対して B19R/12V32Ah(5HR)のバッテリー取り付けです。
今使っているバッテリー30A19R/12V21Ah(5HR) を
(44相当)B19R/12V32Ah(5HR)に交換した場合、
・性能ランクで比較すると 30 → 44 今までのバッテリの約1.47倍(約1.5倍)のバッテリー容量
・5時間率容量で比較すると 21Ah → 32Ah こちらで計算すると1.52倍以上になります。
バッテリーの型式の読み方は こちら
型式の中の英文字 AをBにへ交換すると、バッテリー高さと端子形状が変わってしまいます。
この記事では、
バッテリーの高さが変わる事に対してのバッテリー固定方法の変更と
バッテリー端子形状が変わる事に対しての対処例を写真で紹介しました。
今回のバッテリー交換は端子形状 A → B だった為、新たに購入したバッテリーターミナル端子を正規の使い方をしなくても取り換えが可能でした。
バッテリー型式の中の英文字が B → D以降 への交換時にはバッテリ端子を正規の方法で取り替える必要があります。
バッテリー型式の中の英文字が B → D以降 への交換時に、バッテリー取り付け位置の上部空間に余裕がある場合は、B → D以降 への端子変換アダプターを使用すると、作業が簡単に出来ます。
バッテリー容量が大きなものに交換した結果、
雨が降っている時の軽トラックの乗車時に
・ワイパーを動かし、
・スモールライト(車幅灯)をつけて、
・フロントガラスが曇らないようにDEF/デフロスターファンを作動させて運転しても、
何の問題も無く快適に軽トラックを運転できるようになりました。
以上、
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