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修理・メンテナンス

刈込みハサミ(両手はさみ)の手入れ・修理

刈込みハサミと修理・研磨に使った工具一式(噛み合わせ調整・刃研ぎ)

刈込みハサミが「切れない」「枝を噛んでしまう」と困っていませんか?

この症状は、刃が丸くなっただけでなく噛み合わせのズレが原因になっていることが多いです。

この記事では、実際に修理した経験をもとに、

  • 切れなくなる原因
  • 噛み合わせ調整の方法
  • 刃の研ぎ方
  • 柄の修理方法

を初心者でもわかるように解説します。

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刈込みハサミが切れない原因(噛み合わせ・ヤニ・歪み)

刈込みハサミが切れなくなる原因は主に3つあります。

原因① 刃の歪みで噛み合わせがズレている

刈込みハサミの刃の歪みと隙間の状態
刈込みハサミの歪み刈込みハサミの刃の隙間を見て確認

写真がうまく取れなかったのですが、刃を完全に閉じた状態で刃先から1/3くらいのところで刃が当たり、その上下は隙間があります。

ハサミの隙間・反りについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

この隙間がきれいにできていないと刃の根元や先端で物を切ろうとしても刃がうまくかみ合わず、切れない状態になります。

原因② 刃先に隙間ができる理由(固い枝の噛み込み)

刈込みハサミの刃先で固い枝を挟み込んだ状態
刃先で固い枝を挟むと隙間が広がる原因になる

刃の先端部分の隙間が開いてしまう原因の主なものとして刃の先端部分で固い枝を切ろうとしたが、切れずに挟み込んでしまった。ということがあります。

(あえて竹串で再現してみました)

原因③ ヤニや錆で刃がかみ合わない

刃の先端部で起こりやすい現象です。

刃の先端がかみ合わず隙間がある状態で長いこと使っていると、刃の先端の裏に木のヤニがたまりさらに放置しておくと錆びて盛り上がってきます。

その為ハサミで切ろうと思っても刃先の刃裏部分のヤニ錆の盛り上がり部分が当たり切れ刃の部分が接触しなくなります。

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刈込みハサミの修理方法(初心者でもできる手順)

手順① ヤニ・汚れを落として清掃する

どんな道具でも同じですが、道具をきれいにするだけで機能が回復することがよくあります。

刈りこみハサミの場合は木のヤニと埃が混ざったものが黒くこびりついてきます。

市販のヤニ取り剤を塗布し、しばらく置いてからふき取るとヤニはきれいに取れます。

参考までに おじさんが今まで使ったことがあるクリーナーの中では、
アルス の刃物クリーナーが一番ヤニ取りの力が強いのでお勧めです。

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楽天市場

この商品は価格がちょっと高めですが、洗浄力はかなり強いです。

使用するときはゴム手袋を着用することをおすすめします。

素手で作業すると指先がヌルヌルして洗剤で洗っても落ちにくいです。
(たぶん、指先の皮膚が少し溶けています)

刃物クリーナーの使用に抵抗がある方や すぐにクリーニングしたいけれど手元にない方は、

台所用の中性洗剤を使い、歯ブラシ等でこする方法でもヤニ取りは可能です。

刃裏に錆の盛り上がりがある場合紙やすりでこすり落とします。
(刃裏の研磨は本来素人が手を出してはいけないところです。自己責任でおねがいします。)

刃の隙間(歪み)の直し方 噛み合わせ調整の方法

刈りこみハサミの刃が切れない理由は刃先が丸くなることより、隙間がおかしくなることが原因の場合が多いです。

この歪みは素人が手を出すと取り返しのつかない状態になる可能性があります。

正論・確実な方法

失敗が嫌な方は素直に街の金物屋さん等の刃研ぎをやってくれるところにお願いしたほうが良いです。

鋼が固くしっかりと焼き入れ処理された物は素人には修正不可能です。

*注意
鋼が固い物力技で何とかしようと馬鹿力で曲げようとすると突然折れます。
硬さと折れにくさは相反します。
硬い ↔ 折れやすい
柔らかい ↔ 折れにくい・曲がり易い

時代劇等で刀が折れるシーンがあっても 刀が曲がるシーンが無いのは、刀の鋼が固いからです。

自己責任で行う噛み合わせ調整の方法

本職の方は歪取り棒?と呼ばれる 樫の木等の堅い木の棒に溝が入ったものを使い、てこの原理で刃の曲がりを直すようですが、そんな道具は一般人は持っていません。

ざっくりと力技で何とか修正します。

全体の隙間調整
刈込みハサミの噛み合わせ調整の方法
刈込鋏の噛み合わせ調整

かなり雑な直し方ですが 隙間の理想の形を想定して、足で固定して柄を動かしてこの原理で形を修正していきます。

足で固定する場所は歪みの状態によって変わります。

この方法で大体の形は修正できるのですが、先端部分はこの方法では修正できません。

刃先の隙間調整方法

刃先の開きは足では固定しにくい場所なので上の方法では調整できません。

刃先をゴムハンマーでたたく方法も試してみましたが、うまくいきません。

刃の先端部分が開いてしまう原因が固い枝の噛みこみ ということは、理屈から言えば固い枝で逆方向に刃先をこじってやれば刃先の隙間が狭くなるはずです。

刈込みハサミの刃先の隙間を調整している様子
刃先の隙間を狭めるために固い木を使って調整

固い木を挟み刃が強く当たる方向へこじってやります。

この時の刃の開き具合は、

刃を全部閉じた状態で隙間確認した時に 先端は隙間が空いていてその根元方向の刃と刃が接触している部分から先を開いた状態です。(文章でうまく説明できないのですがわかるでしょうか)

この作業は切れ刃と切れ刃を強く押し付ける状態になりますので、切れ刃を痛める可能性がある というリスクがあります。

刈込みハサミの噛み合わせ調整後の隙間確認
苅込ハサミの隙間調整後は刃の当たり方と隙間を確認する

ほぼ良い状態にできました。

ハサミを開閉して刃あたりの確認をします。

開閉した時に 物を切る部分の刃だけが当たっていて、その他の部分は刃に隙間がある状態が正常です。

この作業はホームセンター等で購入できるハサミの鋼の硬度が低いもののみ対応できました。

注意:硬い刃物は素人では調整できない

カニ印(ニシガキ工業)さんの苅込ハサミは鋼がとても固くて素人が隙間調整できるようなやわなものではありませんでした。

やはりしっかりしたメーカさんの物は安物と違って作りがしっかりしていますね。

ニシガキ工業さんの刈込鋏 刈吉 金 は 刃物鋼材を焼き入れした刃物です。

ニシガキ工業 刈吉 金 長柄刈込鋏200 N-365 の広告を貼り付けたかったのですが、
N-365 は、廃番になってしまったようです。

(研ぎ直しを頼まれたことがあるのですが、刃がとても固くしっかりしたもので おじさんの自己流では歪み直しはできませんでした。この時は刃先研磨のみで勘弁してもらいました。)

こういう品質の良いものを見てしまうと欲しくなってしまいますね。

現物を見た段階では1万円くらいするんじゃないかと思ったくらい良いものですが、調べてみたら5~6千円で売っていました。

良いものを長く使いたい方には品質を考えればお買い得な物だと思います。

多少価格が高くても良いものを使いたいという方にはお勧めです。

(おじさんが欲しいもののひとつです)

刃の研磨

刃の研磨は本当はハサミを分解して大きな砥石で研ぐのが正解だと思いますが、そこまで手をかけなくても研磨できます。

刈込みハサミを砥石で研磨している様子
刈込みハサミの刃研ぎ

写真のような歯ブラシ型の砥石で、少量の油(オイル)をつけて軽くこすってやれば簡単に刃の鋭さが戻ります。

注意点としては、もともとついている刃の角度に倣って研ぐ事と研ぐときに力を入れすぎないということくらいです。

包丁を自分で砥ぐ方などは、#320 では、砥石の粒度が粗すぎるのではないか?
と、思われるかもしれませんが、刈込みハサミ(両手はさみ)や、剪定ハサミの刃先研磨はこのくらいの粗さの方が木の枝への喰いつきが良いような気がします。

これで刃の調整は終わりです。

この後全体に薄く潤滑防錆剤(オイル)を塗り、しばらく置いた後軽く拭き取ります。

写真の刈込鋏は全体に錆が出てきていますが、黒錆なのであえてそのままにします。
(黒錆は錆(赤錆)の進行を止め、金属を固くするという説があります)

試し切りで柔らかくて綺麗に切りにくい姫高麗芝を切ってみました。

成功です スパっと綺麗に切れました

刈込みハサミの柄の修理

1回目 失敗

刈込みハサミの柄を接着剤で修理した失敗例
接着剤と結束バンドでは固定できなかった

柄とハサミの金属部のつなぎ部分の樹脂が割れて、柄がグラグラしていたのでプラスチック用接着剤と結束バンドで固定してみました。

接着剤が乾く時間を多めに見て3日後確認・・・

全然ダメでした、接着剤はまともに固まっておらず、結束バンドの締め付けも弱くて全然良くなっていません。

他には針金で締め付けるくらいしか思い浮かびませんが、どれだけ強く締め付けられるか不安です。

2回目 成功

刈込みハサミの柄をホースバンドで補強した状態
ホースバンドでしっかり固定して修理成功

丸い筒状の物をがっちりと閉められるものは・・・・

ひらめきました!!

ホースバンドです。

プラスチック部の外形寸法を測り、ホームセンターで購入してきました。

1回目で失敗した、まともに固まっていないプラスチック用接着剤を取り除き、

瞬間接着剤で樹脂部分を接着し、すぐにホースバンドで思い切り締め付けます。

結果 大成功です。

瞬間接着剤は補助的な感じで あったほうが良いかな という程度ですが

ホースバンドの締め付け力はすごいです。

柄がグラグラしていたものが全くグラつかなくなりました。

これで修理完了です。

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まとめ|刈込みハサミは噛み合わせ調整で復活することが多い

刈込みハサミが切れなくなる原因は、刃の摩耗だけでなく噛み合わせのズレであることが多いです。

今回の内容をまとめると、

  • まずはヤニや汚れを落として清掃する
  • 噛み合わせのズレを確認・調整する
  • 必要に応じて刃を軽く研磨する
  • 柄のガタつきはホースバンドで補強できる

特に噛み合わせ調整は効果が大きく、これだけで切れ味が大きく改善することもあります。

ただし、硬い鋼の刃物は無理に調整すると破損の恐れがあるため、不安な場合は専門店への依頼がおすすめです。

刈込みハサミはしっかり手入れをすれば長く使える道具です。今回の方法を参考に、ぜひメンテナンスしてみてください。

おじさん(著者)的には、まず清掃だけでも試してみるのがおすすめです。

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