刈込みハサミ(両手はさみ)の手入れ・修理

修理
刈込みハサミの手入れ・修理

植木の選定に使う刈込みハサミが切れにくくなってきたので修理と刃先研磨を行いました。

ホームセンターで買った安い刈込みハサミなので、修理には出さず自分で修理してみました。

切れなくなる原因

刈込みハサミが切れなくなる原因は主に2つあります。

刃の歪みが変わってしまい刃がうまくかみ合っていない。

刈込みハサミの歪み
刈込みハサミの歪み

写真がうまく取れなかったのですが、刃を完全に閉じた状態で刃先から1/3くらいのところで刃が当たり、その上下は隙間があります。

ハサミの隙間・反りについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

この隙間がきれいにできていないと刃の根元や先端で物を切ろうとしても刃がうまくかみ合わず、切れない状態になります。

刃の先端に隙間ができてしまう原因

ハサミの先端で固いものを挟み込んでしまった
ハサミの先端で固いものを挟み込んでしまった

刃の先端部分の隙間が開いてしまう原因の主なものとして刃の先端部分で固い枝を切ろうとしたが、切れずに挟み込んでしまった。ということがあります。

(あえて竹串で再現してみました)

刃裏にヤニや錆が盛り上がって付いていて刃がかみ合わない

刃の先端部で起こりやすい現象です。

刃の先端がかみ合わず隙間がある状態で長いこと使っていると、刃の先端の裏に木のヤニがたまりさらに放置しておくと錆びて盛り上がってきます。

その為ハサミで切ろうと思っても刃先の刃裏部分のヤニ錆の盛り上がり部分が当たり切れ刃の部分が接触しなくなります。

刈りこみハサミの修理手順

1、ハサミをきれいに清掃する

どんな道具でも同じですが、道具をきれいにするだけで機能が回復することがよくあります。

刈りこみハサミの場合は木のヤニと埃が混ざったものが黒くこびりついてきます。

市販のヤニ取り剤を塗布し、しばらく置いてからふき取るとヤニはきれいに取れます。

参考までに おじさんが今まで使ったことがあるクリーナーの中ではアルス の刃物クリーナーが一番ヤニ取りの力が強いのでお勧めです。

この商品は価格がちょっと高めですが、洗浄力はかなり強いです。

使用するときはゴム手袋を着用することをおすすめします。

素手で作業すると指先がヌルヌルして洗剤で洗っても落ちにくいです。

刃物クリーナーの使用に抵抗がある方や すぐにクリーニングしたいけれど手元にない方は、

台所用の中性洗剤を使い、歯ブラシ等でこする方法でもヤニ取りは可能です。

刃裏に錆の盛り上がりがある場合紙やすりでこすり落とします。
(刃裏の研磨は本来素人が手を出してはいけないところです。自己責任でおねがいします。)

刃の隙間(歪み)直し 噛み合わせ調整

刈りこみハサミの刃が切れない理由は刃先が丸くなることより、隙間がおかしくなることが原因の場合が多いです。

この歪みは素人が手を出すと取り返しのつかない状態になる可能性があります。

正論・確実な方法

失敗が嫌な方は素直に街の金物屋さん等の刃研ぎをやってくれるところにお願いしたほうが良いです。

鋼が固くしっかりと焼き入れ処理された物は素人には修正不可能です。

*注意
鋼が固い物力技で何とかしようと馬鹿力で曲げようとすると突然折れます。
硬さと折れにくさは相反します。
硬い ↔ 折れやすい
柔らかい ↔ 折れにくい・曲がり易い

時代劇等で刀が折れるシーンがあっても 刀が曲がるシーンが無いのは、刀の鋼が固いからです。

自己責任で何とかする方法(ホームセンターの安物等 鋼が固すぎない物のみ可)

本職の方は歪取り棒?と呼ばれる 樫の木等の堅い木の棒に溝が入ったものを使い、てこの原理で刃の曲がりを直すようですが、そんな道具は一般人は持っていません。

ざっくりと力技で何とか修正します。

全体の隙間調整
刈込鋏の噛み合わせ調整
刈込鋏の噛み合わせ調整

かなり雑な直し方ですが 隙間の理想の形を想定して、足で固定して柄を動かしてこの原理で形を修正していきます。

足で固定する場所は歪みの状態によって変わります。

この方法で大体の形は修正できるのですが、先端部分はこの方法では修正できません。

刃先の隙間調整

刃先の開きは足では固定しにくい場所なので上の方法では調整できません。

刃先をゴムハンマーでたたく方法も試してみましたが、うまくいきません。

刃の先端部分が開いてしまう原因が固い枝の噛みこみ ということは、理屈から言えば固い枝で逆方向に刃先をこじってやれば刃先の隙間が狭くなるはずです。

自己流ハサミの先端隙間(噛み合せ)調整
自己流ハサミの先端隙間(噛み合せ)調整

固い木を挟み刃が強く当たる方向へこじってやります。

この時の刃の開き具合は、

刃を全部閉じた状態で隙間確認した時に 先端は隙間が空いていてその根元方向の刃と刃が接触している部分から先を開いた状態です。(文章でうまく説明できないのですがわかるでしょうか)

この作業は切れ刃と切れ刃を強く押し付ける状態になりますので、切れ刃を痛める可能性がある というリスクがあります。

苅込ハサミの隙間調整(噛み合せ)
苅込ハサミの隙間調整

ほぼ良い状態にできました。

ハサミを開閉して刃あたりの確認をします。

開閉した時に 物を切る部分の刃だけが当たっていて、その他の部分は刃に隙間がある状態が正常です。

この作業はホームセンター等で購入できるハサミの鋼の硬度が低いもののみ対応できました。

本物?の硬い刃物は素人には対応できません

カニ印(ニシガキ工業)さんの苅込ハサミは鋼がとても固くて素人が隙間調整できるようなやわなものではありませんでした。

やはりしっかりしたメーカさんの物は安物と違って作りがしっかりしていますね。

ニシガキ工業さんの刈込鋏 刈吉 金 は 刃物鋼材を焼き入れした刃物です。

(研ぎ直しを頼まれたことがあるのですが、刃がとても固くしっかりしたもので おじさんの自己流では歪み直しはできませんでした。この時は刃先研磨のみで勘弁してもらいました。)

こういう品質の良いものを見てしまうと欲しくなってしまいますね。

現物を見た段階では1万円くらいするんじゃないかと思ったくらい良いものですが、調べてみたら5~6千円で売っていました。

良いものを長く使いたい方には品質を考えればお買い得な物だと思います。

多少価格が高くても良いものを使いたいという方にはお勧めです。

(おじさんが欲しいもののひとつです)

刃の研磨

刃の研磨は本当はハサミを分解して大きな砥石で研ぐのが正解だと思いますが、そこまで手をかけなくても研磨できます。

刈込みハサミの刃研ぎ
刈込みハサミの刃研ぎ

写真のような歯ブラシ型の砥石で、少量の油(オイル)をつけて軽くこすってやれば簡単に刃の鋭さが戻ります。

注意点としては、もともとついている刃の角度に倣って研ぐ事と研ぐときに力を入れすぎないということくらいです。

これで刃の調整は終わりです。

この後全体に薄く潤滑防錆剤(オイル)を塗り、しばらく置いた後軽く拭き取ります。

写真の刈込鋏は全体に錆が出てきていますが、黒錆なのであえてそのままにします。
(黒錆は錆(赤錆)の進行を止め、金属を固くするという説があります)

試し切りで柔らかくて綺麗に切りにくい姫高麗芝を切ってみました。

成功です スパっと綺麗に切れました

刈込みハサミの柄の修理

1回目 失敗

刈込みハサミの柄修理 失敗例
刈込みハサミの柄修理 失敗例

柄とハサミの金属部のつなぎ部分の樹脂が割れて、柄がグラグラしていたのでプラスチック用接着剤と結束バンドで固定してみました。

接着剤が乾く時間を多めに見て3日後確認・・・

全然ダメでした、接着剤はまともに固まっておらず、結束バンドの締め付けも弱くて全然良くなっていません。

他には針金で締め付けるくらいしか思い浮かびませんが、どれだけ強く締め付けられるか不安です。

2回目 成功

刈込みハサミの柄の修理 成功
刈込みハサミの柄の修理 成功

丸い筒状の物をがっちりと閉められるものは・・・・

ひらめきました!!

ホースバンドです。

プラスチック部の外形寸法を測り、ホームセンターで購入してきました。

1回目で失敗したまともに固まっていないプラスチック用接着剤を取り除き、

瞬間接着剤で樹脂部分を接着し、すぐにホースバンドで思い切り締め付けます。

結果 大成功です。

瞬間接着剤は補助的な感じで あったほうが良いかな という程度ですが

ホースバンドの締め付け力はすごいです。

柄がグラグラしていたものが全くグラつかなくなりました。

これで修理完了です。

以上、

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