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修理

古農具再生 錆だらけの押切りの手入れ

古い押切りの刃の手入れ

実家の小屋に置いてあった錆だらけの押切りを手入れして 無駄にかっこ良く 手入れしてみました。

ホコリまみれで錆だらけだった道具が
漆塗りの様な艶のある良い感じに仕上がりました。

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錆だらけの押切り

錆だらけの押切りを手入れする

押切りとは 農作業でわらの束を切ったり、小枝を短く切断するために使うものです。

昔はわらを短く切断するためによく使っていたものですが、
現在は稲の収穫と同時にコンバインの機械後部でわらの切断まで出来るので、ほとんど使われなくなった物です。

かぼちゃの切断に使えないかと思いつき小屋から出してみたのですが、
刃のスライド機構が邪魔をし、かぼちゃの切断には不向きな構造でした。

小屋から引っ張り出したついでに手入れをしておきます。

押切りの分解・掃除

古い押切り 分解

一旦分解して手入れをしやすくします。

刃・本体・土台の木に分けて水洗い後良く乾かします。

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押切り本体を黒錆処理

押切り本体の黒錆処理

水洗いだけ木製の柄の部分は大分きれいになりました。

本体は全体が錆びているのでホルツの錆転換剤 サビチェンジャー MH116 で処理します。

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この製品は【赤錆を黒錆に変化させ錆の進行を止める】という優れものです。

成分はタンニン酸、ラテックス です。

成分を見ると 正式には黒錆に転換するのではなく 赤錆とタンニンで化学変化を起こし、黒色のタンニン鉄に変化させ、更にラテックスで表面を保護する物だと思われます。

昔からある工法で錆に柿渋やお茶(タンニン)を塗り、黒染加工(タンニン鉄に変化)という方法が有ります。

ちなみに黒錆は加熱処理しないと出来ない様です。

実際使う場合は本当の黒錆かどうかは大した問題では無くしっかりと錆止めをしてくれれば良いのでこの製品を使います。

ホルツの錆転換剤 サビチェンジャーMH116で処理すると
黒くツヤの有る漆塗りもどきの仕上がりになるので、おじさんお気に入りの商品の一つです。

錆びた押切り本体

表面は赤錆で凸凹に荒れていますが、機能上問題無しと判断し、赤錆だらけの鉄にサビチェンジャーを塗布します。

押切り本体 黒染め処理

サビチェンジャーを塗布24時間後
黒染め処理完了。

艶のある古い調度品の様な外観に変化しました。

浮き錆をしっかり取らなかった為か、黒と茶色のまだら模様になってしまいましたが
見方によっては味のある いい感じに仕上がりになりました。

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押切りの刃の手入れ

押切りの刃の手入れ

刃の部分も全体が錆びており、何か所か刃こぼれしていました。

全体をサンドペーパーで磨き浮き錆を落とします。

刃の部分は欠けた部分まで先端を整えます。
この工程は手作業では大変なのでディスクグラインダーを使用しました。

古い押切りの刃の手入れ

刃の先端部以外にサビチェンジャーを塗布し乾燥させます。

付属の刷毛塗りなので大分塗り斑が出来てしまいました。

平面の広い部分を黒染め処理する為にはスプレータイプの方が良かったようです。

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刃先の手入れ

押切りの刃の手入れ

サビチェンジャーを塗った所と塗らない所の境が気になったので、再度ディスクグラインダーを使い境目をぼかします。

刃の研磨時に刃が高温にならない様(高い熱をかけると鉄の硬度が下がる恐れがあります)
ハンドグラインダーの回転数を落とし、地道に作業します。

アズワン スライダック(単相据置型) 130V-5A (1台入り) /1-438-01
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●入力電圧が不安定な時、あるいは出力電圧によって機器の作動を変化させたい時等に使用できます。

押切りは農作業で力任せに物を切る道具なので
刃先は薄くせず頑丈な角度に研磨します。

古い押切り 刃先の研磨

ダイヤモンドヤスリで軽くなでつけて切れ味より丈夫さを重視した鈍角に研磨しました。


(薄い鋭利な切れ味重視の刃にすると欠け易くなります)

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組み立てて修理完了

押切りの刃の手入れ完了

土台と柄の木製部分はキッチンに忘れ去られていた
賞味期限切れの えごま油を薄く塗りこんでみました。
えごま油は乾燥するとべたつかなくなるので、木の保護には向いていると思います。

後は各部品を組み立てて手入れ完了です。

今の処使う予定はない道具ですが、湿気の少ない小屋に置いておけば何年後でもすぐ使える状態になりました、

個人の感想ですが
無駄にかっこよく・綺麗に仕上がったと自負しています。

追記 押切りは、ひまわりとトウモロコシの茎の処分に大活躍しました。

当分使う予定はないと思っていたのですが、畑で育てた植物の中で一番処分に苦労する物 ひまわりの茎切断に使用しました。

ひまわりの茎はとても固く、そのまま置いておいても簡単には朽ちる事無く 処分に苦労します。
強風で倒れてしまったひまわりを放置したままだったので、処分作業に押切りを使ってみました。

一番楽な処分方法は、しっかり乾燥させてから燃やしてしまえば良いのですが、今の時代は簡単に焚火も出来ません。

少しでも早く腐敗して腐葉土の様になるように小さく切断して土にすき込むことにします。

大きく育ったひまわりの茎は剪定鋏では切断できません。

大きく育ったひまわりの根元部分の直径は7~8cmにもなります。

剪定鋏で切れる太さではありません。

押切りを使ってひまわりの茎を切断処分

3~4cm位までは2本同時に切断が出来ました。

ひまわりの根元部分は乾燥すると木質化してとても固くなっています。

根元付近は乾燥して木質化していて、押切りでも片手で力を入れた位では簡単には切れません。

木質化した7cm以上の部分は両手で力を掛けてようやく切断できる硬さです。

ここまでくるとノコギリを使った方が楽かもしれません。

ひまわりの茎の切断の後に、トウモロコシの茎の切断も行いました。

押切りを使って、トウモロコシの茎を切断処分

ひまわりの茎の切断で苦労した事と比べると、押切りを使ってのトウモロコシの茎の切断は楽勝です。

片手で力を入れるだけで3~4本まとめて一気に切断出来ました。

以上、

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