半熟卵の作り方 で、方法を調べると まず卵を常温戻して、とか書いてありますが、常温って何度?
夏と冬では室温も違うし、卵の温度が数℃違えば仕上がりも変わってくるよね?!
鍋の大きさが違えば卵を入れた時の湯温の下がり方も違うし。
卵のサイズによっても火の通り方って違うよね?
卵の大きさが違えば何分茹でれば良いのか変わってくるはずだよね?
という事で、レシピに書いてある通りに半熟卵を作ろうとすると50%以上の確率で失敗します。
失敗する確率はおじさん(私)の経験であって、
レシピ通りに作って初めから上手くいく方もいらっしゃるかと思います。うまく出来た方はその方法で引き続きやっていただければOKです。
半熟ゆで卵は、簡単そうに見えて奥の深い料理です。
でも、やる気があれば大丈夫。
自分の家に有る同じ鍋で、出来るだけ同じような条件で、時間調整の実験等を行えば、
3回失敗しても4回目からは大体理想の半熟ゆで卵が作れるようになります。
おじさん流、完璧な半熟卵の作り方
前書きに書いた通りで、おじさんの半熟ゆで卵の作り方をマネしても1回で上手く作れる保証はどこにもありません。
しかし、この方法で数回(茹で時間を換えて)作れば あなたの求める硬さの半熟卵を作る事が出来る筈です。
鍋の大きさと、卵の大きさ・お湯の量・火加減・茹で時間・茹で上がった後の冷やし方の参考として この記事を見て、あなたの持っている鍋や火力に合わせて、目安として見て下さい。
以下、半熟卵2個と固ゆで卵3個を同時に作る工程を紹介します。
使用する卵はLサイズです。
一口にLサイズと言っても微妙に大きさの違いがあるので、細かい事を言うと後は微調整として経験値と直感が必要です。
お湯はしっかりと沸騰させ、卵は冷蔵庫から出した直後に お湯へそっと入れます
雪平鍋 18cmの物に、お湯を沸騰させます。
お湯の量は卵を必要な数 鍋に入れた状態で湯面が卵の上1~2cmになる量が理想です。
鍋で沸騰したお湯とは、どのような状態なのか?
(ここは大事な部分です)
鍋でお湯を沸かすと、小さな泡がなべ底からふつふつと上がり続けてきます。↔ この状態下はまだ沸騰したとは言いません。なべ底が熱くなって泡が出ているだけでお湯全体が沸騰した状態ではありません。
鍋で沸騰したお湯とは、なべ底から大きな泡がぼこぼこ大量に吹き上がった状態です。
この状態でようやくお湯全体が沸騰した事になります。
ゆで卵を作る時にお湯の中に塩を入れたり、酢を入れたりするというアドバイスが昔から言われていますが、
塩や酢を入れるのは、卵が割れてしまった時に漏れ出た卵白を早く固めて、それ以上漏れ出さない様にする為です。
おじさんは気休めで塩を少し入れますが、この行為はどーでも良い事です。(必ずしも入れるといった必要は有りません)
沸騰したお湯の中へ冷蔵庫から出した卵を投入。
卵は鍋に投入してはいけません。(大量のお湯で固ゆで卵を作る時は投入しても可)
準備したお湯の量が少ないので卵を投入すると卵が鍋底にぶつかり、高確率で卵にヒビが入り、卵白が漏れだします。
卵を一つずつお玉に載せてそっと優しく鍋の中へ入れます。
後述する卵の殻への穴開けを行わない場合は、そっと入れても熱膨張の関係でひび割れする場合が多々あります。
卵をお玉に載せて一個ずつそっと鍋に入れます。
ここですかさず、ストップウォッチ(キッチンタイマー)ON!(計測開始)
と、同時に一旦火力を強めてお湯を再度沸騰状態にして 火力調整。(冷えた卵を入れた事によりお湯の温度が下がっています)
- 毎回同じ鍋を使い、
- 毎回同じくらいの量のお湯をしっかりと沸騰させ、(毎回ほぼ100℃です)
- 冷蔵庫から出した直後の卵を使用、(冷蔵庫の中は一年中ほぼ温度が一定な筈です)
くどく書きますが、同じ状況を再現できないと思った通りの火加減は出来ません。
料理は化学です。
卵をお湯に入れる前にひと手間、殻に穴を開けておくと後で殻が向きやすくなります。
卵の丸い方の端(とがっていない方)に小さな穴を開けておくと、後で殻を剥く時に剥きやすくなります。
卵の端の丸い方へ穴を開けても、中に薄皮がある為卵白が飛び出す心配は有りません。
なぜ、卵の丸い方へ穴を開けていくと後で殻が剝きやすくなるのか?
(この四角内は、おじさんが蘊蓄を述べたいだけなので読み飛ばして頂いて結構です。)
冷蔵庫で冷やした卵を熱湯の中へ入れると、卵の中の空気が膨張して穴からプクプクと外へ押し出されます。
その後、水の中で冷やすと残った空気が収縮され、穴から水が卵の殻の中へ入り込みます。
(ここまでは物理の問題で、間違いない話です)
ここから先はおじさんの知識(思い込み?)ですが、多分あっている筈です。
ゆで卵を急速に水で冷やすと固体になった卵白と殻の膨張率/収縮率の違いから、殻の内側に隙間が出来て その隙間の部分に水が入り込み、結果:殻が向きやすくなる。(筈です)
先ほどは言葉が足りなかったので訂正します。
料理は生物学と物理学と化学です。
卵へ小さな穴を開ける方法
卵へ小さな穴を開ける方法は、何でも良いです。
極端な話、卵の丸い端をテーブルにぶつけてヒビを入れるだけでも良いのですが、力の入れ加減を失敗すると卵を大きく割ってしまいますので、便利な小道具を紹介します。
ダイソーで数年前に購入した
卵の穴開け専用道具です。
ダイソーさん(他の100均ショップも)は、製品の入れ替わりが激しいので、いつでも購入できるわけではありません。
大きなスーパーでも同じような物を売っています。
卵の丸い方を下にして押し下げると、短いピンが飛び出し、薄皮を破ることなく外の殻部分のみに穴を開ける事が出来ます。
こんな感じで綺麗な小さな穴を開ける事が出来ます。
参考まで、
我が家の卵穴あけ器は裏にマグネットテープを貼り付けて、冷蔵庫の横へ貼り付けて保管しています。
Amazonプライム無料体験で送料無料・お届け日指定。
写真の様なプッシュピン(画鋲)でも穴あけは可能ですが、この写真の様なピンが長い物は中の薄皮まで穴を開けてしまう可能性が高いので、使用時はコツが必要です。
中の薄皮が破れると、穴から卵白が飛び出します。
半熟ゆで卵の茹で時間と、後の熱さまし方法
卵を鍋に入れた後少しの間、卵を箸やお玉で転がしてあげると、黄身が中心にある状態のゆで卵を作る事が出来ます。
おじさん(私)の好みは黄身の中心が生のまま なので、8分30秒くらいで半熟ゆで卵にする分の卵をお玉ですくいあげ、流水で粗熱をとり、さまします。
固いゆで卵用はそのまま茹で続けます。
卵を2個取り出した分湯面が下がり、固ゆで卵の上面が湯面上へ飛び出しますが、そのまま茹で続けて大丈夫です。
粗熱が取れた後、氷水で半熟ゆで卵の中まで冷やします。
ここでしっかりと冷やさないと余熱で黄身が固まります。
ゆで卵の殻を綺麗に簡単に剥く方法
半熟卵の場合と、ゆで卵の数が少ない場合
卵の上と下をテーブルにぶつける等して、ヒビを入れます。
卵の上下にヒビを入れる工程は省略可 ですが、
半熟ゆで卵の場合この後の殻全体にヒビを入れる作業時に力の入れすぎで卵も割れてしまう可能性があります。
半熟ゆで卵の場合はこの工程は省略しない方が良いです。
マグカップ等の卵が余裕を持って入る容器に、卵と水(カップ下から1/3~1/2)くらい を入れます。
水が飛び出さない様にカップの上を片手で塞いで押さえ、もう片方の手でカップの下を持ち、
縦・横・斜め に振ります。(要するに、不規則に適当に振ります)
この時あまり強く振ると半熟ゆで卵の場合、卵が割れてしまう事がありますので、最初はそっと振り、様子を見ながらカップを振る強さを調整します。
卵を入れた容器を振る事で、卵が容器の内壁に当たり殻全体にひびが入ります。
(先ほど卵の上下にヒビを入れた為、全体にヒビが入りやすくなっています)
水は、卵が容器の内壁に強く当たりすぎない為の緩衝材の役目を果たします。
写真でわかりやすいように水を捨てて撮影しています。
写真の様に殻殻全体にヒビが入れば成功です。
この殻を剥く瞬間
楽しい!
綺麗に向けた快感!
小さな子供にお手伝いさせると、(多分)何十個でも喜んで剥いてくれます。
小さな子供にお手伝いをさせる時や、手が小ぶりな女性等 マグカップ等の上を手の平で塞げない場合は、下記方法で行うと
水をこぼす心配も無く 殻の割れ具合を確認しながら作業が出来ます。
ジャムか何かの空き瓶を利用する方法です。
初めからこの方法を教えろ。と言う突っ込みが入りそうですが・・・
透明ガラスの空き瓶で密閉できる蓋付きの物が有れば、殻の割れ具合(+卵の中身が割れないか)を確認できますし、
水を周辺にまき散らしてしまい、結果:自分の仕事量を無駄に増やす。という事も防ぐ事が出来ます。
おじさん好みの、黄身の中心部が生のままの半熟ゆで卵の完了です。
切り方が下手くそな言い訳をさせて下さい。
この時は妻が横で料理中でまな板を使えなかったので、掌の上で豆腐を切るような要領で半熟卵を包丁で切った為切り口が潰れてしまっています。
固ゆで卵の殻をいくつも綺麗に簡単に剥く場合
固ゆで卵の茹で時間は、おじさんの場合 先ほど半熟卵を取り出した後茹で続けた状態で、合計12分沸騰したお湯で茹でた後、火を止めてしばらく放置(5分位~)。その後殻向きをします。
(しばらく放置 は、しなくても多分12分茹でれば固ゆで卵になっていると思います。)
鍋蓋を少しずらして押え、卵を落とさない様に注意してお湯を捨てます。
火傷しない程度に流水で卵の粗熱をとり、卵の上下を机などにぶつけてヒビを入れます。(この工程は省略可)
冷水で卵を冷やします。
この工程で 前述した通り卵の殻の内部に水が入り込み卵の中身と殻の間に水が入り込みます。
卵の半分以上が浸かる程度の水を入れて、
(水の量はもっと多くても構いません)
片手で鍋蓋を押さえ、もう片方の手で鍋の取っ手を持って、シャカシャカします。
(前後左右上下に・要するに適当に振って卵を鍋の壁や鍋底・蓋 にぶつけてヒビを入れます。)
固ゆで卵の場合はかなり強めに鍋を振っても卵の食べる部分は割れません。
(もちろん、物事には限度って物が有りますので、適度な力加減は必要です)
こちらは、初めから鍋の中が見えているので、鍋を振る目安は判りやすいです。
写真の様にヒビが入れば成功です。
この状態であれば片手でも簡単に茹で卵の殻を剥く事が出来ます。
何度も同じ事様な事を書きますが、
この、殻を綺麗に剥く瞬間って楽しいです。
とても綺麗に
ゆで卵の殻剥き完了。
半熟ゆで卵の茹で加減 調節方法
先に記述した通り、出来るだけ同じ条件で・条件の一つだけを調節する事によって仕上がり状態を自分好みにする事が出来ます。
わざわざ書く事でもないのですが、ゆで卵を作る時に調整し易いのは加熱時間です。
(例えば湯温を調整、等は一般家庭では難しくて面倒くさい事です)
上記おじさん好みの半熟ゆで卵の茹で加減より もっと条件を攻めて、
中心のほんの少しはほぼ生だけれども周りの黄身は少しだけ固め。等という難しい事をする場合は、10秒単位で実験を行う。
若しくは、粗熱をとってから何分間(何秒)余熱で熱を通す。
という方法があります。
余談
卵って単細胞(一つの細胞)だって知ってました?
核 = 黄身
細胞質 = 白身
卵って細胞 らしいです。
最近知って、びっくりしました。
細胞っていう物は目で見えない小さなものだ。という固定観念(思い込み)が崩れました。
ゆで卵の茹で加減 固ゆで(卵) = ハードボイルド(エッグ)
我が家では、ゆで卵の茹で加減の好みを聞く時に
固ゆで卵で良いかという意味で「ハードボイルドでいい?」と聞きます。
半分冗談のつもりで言っていたのですが、この記事を書きながら Googleg翻訳で確認してみると、
- 固ゆで卵 ↔ hard boiled egg
- ハードボイルド小説 ↔ hard boiled novel
という事で、ハードボイルドの綴りも同じで、家庭内での会話は(固有名詞が抜けていますが)単語としては合っていた。という事が判明しました。
まとめ
自分好みの半熟ゆで卵の作り方として、初めは同じ条件を再現出来ないと調整のしようが無い様な事を書きつつ、最終的な微妙な熱の入れ方は余熱を使うといったあいまいな事を書いて、矛盾した文章になっています。
矛盾点についてはお詫びしますが、この記事を参考にしてご自分の条件で実験して頂ければ3~4回目には自分にとってベストな半熟卵が出来上がる筈です。
(最終的には勘と経験値が物を言いますが、)
ある程度のレベルまでは割と早く到達できるはずです。(料理は生物学と物理学と化学です。の家庭で出来るレベルの話)
この記事が誰かの為の参考になれば幸いです。
以上、
次回予告:卵好きにはたまらない、無茶苦茶美味しい卵たっぷりタルタルソースの作り方
コメント