古い情報や中途半端な説明の情報がまかり通っているので、道路交通法で定められた 軽トラックからはみ出して搭載してもよい長さを記載します。
- 多くのサイトが「長さ1.1倍」のまま止まっている
- 2022年改正を正確に説明している個人ブログが少ない
- 実務(取締り・許可)と条文のズレを解説できる人がほぼいない
軽トラックからはみ出して搭載してもよい長さが『車両の長さの10%以内までOK』✖
たとえば、軽トラックの全長が3.4メートルだったら、最大で約34センチまで後ろにはみ出しても大丈夫!という記載をよく見ますが、これは少し説明不足です。
2022年5月以前(旧ルール)緩和前は「車長の10%」まで(約34cm)のはみ出しが許されていました。
この表記は間違いではないのですが
法律上の正確な、積載物のはみ出してもよい長さ という観点から見ると説明不足な部分があります。
*古い法令情報が残り続けている。
*法令は改正されているが、インターネット上の情報が更新されていない。
*古い情報で「左右はみ出し禁止」が今も多数です。
現行(2025年12月現在)の 道路交通法施行令では、軽トラックに搭載して運ぶことができる長さは、車両長×1.2までは警察署への届け出をしなくても搭載して公道を走行することができます。(前後にはみ出してもよい長さは、各々 車両長×0.1まで)
横方向の積載物のはみだしも変更されています。
但し、荷物の固定方法などほかの要素も絡んできます。
この記事では、令和4年1月6日に改正され、同年5月13日から施行された『道路交通法施行令 第22条(自動車の積載制限)』の内容をもとに、2025年12月現在で軽トラックや軽自動車に積載できる物のはみ出し可能な寸法について、法律に沿ってわかりやすく解説します。
※本記事は法令改正があった場合、内容を更新します(最終更新:2025年12月)
道路交通法施行令 第22条(積載の制限):はみだし長さの制限
積載制限の改正点(新旧比較表)
*注 軽トラック(軽貨物)と軽乗用車を区別していません。「法令の数値基準」だけを見るなら同じです。しかし、軽乗用車で同じ積載をしてもよいかというと、話が違ってきます。 ⇔ 詳細については後述します。
| 項目 | 改正前の基準(〜2022年5月12日) | 改正後の基準(2022年5月13日〜 現行) |
|---|---|---|
| 対象 | 自動車 | 自動車 |
| 積載物の長さ | 自動車の長さ+その 10分の1 (=車両長 × 1.1) | 自動車の長さ+その 10分の2 (=車両長 × 1.2) |
| 前後方向のはみ出し | 車体の前後から 自動車の長さの 10分の1まで | 同左(変更なし) |
| 積載物の幅 | 自動車の幅まで (はみ出し禁止) | 自動車の幅+その 10分の2 (=車両幅 × 1.2) |
| 左右方向のはみ出し | 不可 | 車体の左右から 自動車の幅の 10分の1まで可(左右はみだしOK) |
| 高さ制限 (軽自動車の場合) | 2.5m | 2.5m |
| 根拠条文 | 道路交通法施行令 第22条(旧) | 道路交通法施行令 第22条(令和4年改正) |
| 備考 | ネット上に多い古い基準 | 現在適用されている基準 |
※上記の「改正前の基準」は、2022年5月12日まで適用されていた内容です。
現在は右欄の「改正後の基準」が有効であり、古い情報のまま解説されているサイトも多いため注意が必要です。
道路交通法施行令 第22条(積載の制限)が、
令和4年1月6日に改正道路交通法施行令が公布され、令和4年5月13日にその改正が施行されました。
警察署に置いてあった広報資料(リーフレット)を紹介します。


この資料の絵だけを見て

この大きさまでならば 制限外積載許可 の申請をしなくても合法的に運ぶことができるのか~
✖ 絵だけを見て判断してはいけません。細かく書いてあることをしっかりと確認しましょう。
「この大きさまでならば 制限外積載許可 の申請をしなくても合法的に運ぶことができるのか~」と思った方。
安易に絵だけを見て判断すると、法律違反をしてしまう可能性があります。
例えば、積載物の大きさの制限 の部分の絵では高さは『地面から積載物上まで3.8m』となっていますが、細かい文言を確認すると、
軽四及び三輪自動車は2.5m と明記されています。
⇒ 軽トラックで荷物を運ぶ場合の制限高さは2.5mです。
ほかにも
・荷台や座席ではないところに荷物を積んではいけません。(*注 後述)
・定められた積載の制限を超えて、物を積んではいけません。
・運転の妨げになったり、自動車の安定が悪くなったりする積み方をしてはいけません。
・方向指示器、ナンバープレート、ブレーキ灯、尾灯が見えなくなるような積み方をしてはいけません。(*注 後述)
・荷物が転落しないようにロープやシートを使って荷物を確実に積まなければなりません。
などの記載も注意しましょう。
*軽乗用車に荷物を載せる時などの注意事項は後述します。
広報資料(リーフレット)の補足
現行軽自動車寸法での概算計算値もう少し詳しく説明すると、改正前は車長の前後合計で10%までは認可されていたので、軽トラックの全長が現行規格の3400㎜以下の場合、
・車の長さ3,400㎜+車の後方340㎜(34㎝)=3,740㎜(改正前の数値)
・車の長さ3,400㎜+車の前方340㎜(34㎝)=3,740㎜(改正前の数値)
・車の前後に荷物をはみ出させて全長3740㎜までの長さの物を運ぶことができました。
(現行軽自動車寸法での概算計算値です)
実際は、現行(2025年12月現在)新車で販売されている軽トラックの全長は3,395㎜なのでもう少し小さな数値になります。
この数値が『改正後の基準』に変わり、車長の1.2倍(飛び出してよいのは車の前後・車長の10分の1まで)に変わりました。
軽トラックの全長が現行規格の3400㎜以下の場合、
・車の長さ3,400㎜+車の後方340㎜+車の前方340㎜=4,080㎜(改正後の数値)
・車の前後に荷物をはみ出させて全長4,080㎜までの長さの物を申請無しで運ぶことができるようになりました。
例えば、長尺物を水平に軽自動車の上に乗せた場合、軽トラックの全長3,400㎜(3m40㎝)+前方に車長の10%のはみだし340㎜(34㎝)+後方に車長の10%のはみだし340㎜(34㎝)=4,080㎜(4m8㎝)の物を運ぶことができます。
さらに、軽トラックなどで斜めに物を載せた場合は高さ制限
高さ: 地上から2.5mまで(荷物積載時)の範囲内であれば、もっと長いものを運ぶことも可能です。
*注:搭載物の長さを規制しているのではなく、車長からのはみだし長さ(水平方向に測定)で規制されています。
机上の計算では、縦横の規制値を守ったうえでの最大長さ(縦方向・横方向の対辺/理論上一番長い部分)すべて同時に限界まで使った理論最大値は約4.7mとなります。
この時の計算式や鳥居の部分の高さ等は難しい計算になるので省略します。
*この場合、後方に飛び出した荷物の端に赤色の布をぶら下げるなどの配慮を行った方が良いでしょう。
横はみ出しの警察運用で考えると、前後方向に飛び出した部分の、横方向への荷物の飛び出しは危険な積み方と受け止められる可能性もあります。
横方向へ車幅の10%はみだしは、荷台部分のみ有効と考えた方がよさそうです。
- 実際は
- あおり・キャビン干渉
- 固縛角度
- 横はみ出しの警察運用
により 10〜20 cm程度の余裕を見た方が安全です
- 左右はみ出しは特に厳しく見られる点に注意!
法律上の数値を守っていても、(客観的に)危険な運び方をしているとみられた場合には、注意/指導等(取り締まり) される可能性があります。
*古い軽トラックに乗っている方は、積載時にはみ出してよい荷物の長さが異なりますのでご注意ください。
1990年~2025年現在製造の軽自動車の規格は最大全長3.4m
1990年~1998年製造の軽自動車の規格は最大全長3.3m
1976年~1990年製造の軽自動車の規格は最大全長3.2m
1955年~1976年製造の軽自動車の規格は最大全長3.0m
1955年以前に製造の軽自動車の規格は最大全長2.8m です。
おじさん(筆者)が今まで使っていた軽トラックは平成8年(西暦1996年)製なので、全長が3.3m以下でした。(車検証データで車長は3.29mでした)

荷物の積載制限:軽トラック(軽貨物)と軽乗用車は、同じ基準で考えてよいのか?
結論から言うと、「基本は同じ基準だが、実務上は同じとは考えない方がよい」です。
理由を条文構造 → 車種の違い → 実務運用の順で整理します。
条文上の扱い(原則)
「道路交通法施行令第22条(積載の制限)」は、
「自動車」を対象にしており、軽トラック(軽貨物)と軽乗用車を区別していません。
したがって条文上は、
- 積載物の長さ・幅・高さ
- はみ出し量(前後・左右)
- 制限外積載の考え方
は、軽自動車であれば共通の基準です。
👉 「法令の数値基準」だけを見るなら同じ
それでも同じに考えにくい理由(重要)
① 「構造上、積載を予定しているかどうか」
ここが決定的な違いです。
| 区分 | 法的性格 |
|---|---|
| 軽トラック(軽貨物) | 積載を前提とした構造 |
| 軽乗用車 | 人の運送が主目的(積載は付随的) |
道路交通法57条・施行令22条は、
「当該自動車の構造又は運行の安全を害するおそれ」
という判断を前提にしています。
➡ 同じ寸法でも
- 軽トラ:安全と評価されやすい
- 軽乗用車:危険と評価されやすい
という違いが生じます。
② 積載場所の違い
| 項目 | 軽トラック | 軽乗用車 |
|---|---|---|
| 積載場所 | 荷台(専用) | トランク・室内 |
| 固定 | 荷掛けフック前提 | 固定手段が限定的 |
| 視界 | 運転視界と独立 | 後方・側方視界を阻害しやすい |
👉 同じ「長さ1.2倍以内」でも
軽乗用車では「視界阻害」「座席使用制限」等で違反になるケースが多い
③ 取締り・許可実務の扱い
実務上は以下のような傾向があります。
- 軽トラック
- 改正後基準(長さ1.2倍など)を前提に運用
- 制限外積載許可も比較的出やすい
- 軽乗用車
- 基準内でも「実質的に積載不適」と判断されることがある
- 制限外積載許可は原則かなり慎重
座席に荷物を載せる際にも
・安全な固定方法で、
・視界を遮らない などの注意点があります。
👉 警察実務では
「軽乗用車にそこまで積む想定ではない」
という前提が強く働きます。
よくある誤解(注意)
❌「同じ軽自動車だからOK」
⭕「同じ条文だが、評価は車の用途・構造次第」
❌「寸法内なら必ず合法」
⭕「寸法+安全性+視界+固定状態を総合判断」
結論
| 観点 | 答え |
|---|---|
| 条文上の基準 | ✅ 同じ |
| 実務上の判断 | ❌ 同じとは言えない |
| 安全評価 | 軽トラ > 軽乗用車 |
| 許可・取締り | 軽乗用車の方が厳しい |
軽自動車の最大積載重量は乗車人数によって変わるのか?
軽トラックの場合 ➡ 変わらない
結論:軽トラックの場合2名乗車時でも最大積載量(多くの軽トラックは350kg)まで荷物を載せて問題ありません。
*車検証に記載されている最大積載量です。
法的根拠
| 内容 | 法律 | 条文 |
|---|---|---|
| 構造・積載量の考え方 | 道路運送車両法 | 第40条 |
| 積載量の算定基準 | 保安基準 | 第2条ほか |
| 積載量を守る義務 | 道路交通法 | 第57条 |
| 車検証記載量を超える禁止 | 道路交通法施行令 | 第22条 |
軽バン(4ナンバー)の場合 ➡ 変わらない
軽バン(4ナンバー)は、乗車人数が変わっても最大積載量は変わりません。
(軽トラックと同じ考え方)
軽乗用車の場合 ➡ 変わる
軽乗用車(貨物ではない車)では、乗車人数によって実質的に積める荷物の重量が変わります。
軽乗用車には、車検証に「最大積載量」は原則として記載されていません。
代わりに、法的には次の関係で制限されます。
車両総重量=車両重量+乗員重量+荷物重量
この 「車両総重量」には上限 があり、
乗員が増えるほど、その分だけ荷物に使える重量が減る仕組みです。
実務的なイメージ(例)
仮に軽乗用車で、
- 車両総重量の上限:1,200kg
- 車両重量:800kg の場合
乗車人数ごとの余裕
- 1人(55kg)「乗員重量は1人55kgとして計算(基準値)」
→ 荷物 約345kg - 4人(220kg)
→ 荷物 約180kg
※ あくまで考え方の例で、実際の数値は車ごとに異なります。
まとめ
『道路交通法施行令 第22条(積載の限)』が令和4年1月6日に改正され、同年5月13日から施行されたため、貨物車の積載物の大きさ(はみ出してもよい長さ)が変わっています。
現行の法律では車の長さの1.2倍、車の幅の1.2倍の範囲内であれば『制限外積載許可の申請』を行わなくても運ぶことができます。(その他の細かい条件については本文を再確認してください)
道路交通法施行令 第22条|新旧比較
| 項目 | 改正前の基準(〜2022年5月12日) | 改正後の基準(2022年5月13日〜 現行) |
|---|---|---|
| 対象 | 自動車 | 自動車 |
| 積載物の長さ | 自動車の長さ+その 10分の1 (=車両長 × 1.1) | 自動車の長さ+その 10分の2 (=車両長 × 1.2) |
| 前後方向のはみ出し | 車体の前後から 自動車の長さの 10分の1まで | 同左(変更なし) |
| 積載物の幅 | 自動車の幅まで (はみ出し禁止) | 自動車の幅+その 10分の2 (=車両幅 × 1.2) |
| 左右方向のはみ出し | 不可 | 車体の左右から 自動車の幅の 10分の1まで可(左右はみだしOK) |
| 高さ制限 (軽自動車の場合) | 2.5m | 2.5m |
| 根拠条文 | 道路交通法施行令 第22条(旧) | 道路交通法施行令 第22条(令和4年改正) |
| 備考 | ネット上に多い古い基準 | 現在適用されている基準 |
| 軽貨物(軽トラック等) | 軽乗用車 | |
| 乗員数によって、搭載できる荷物の重量は変わるのか? | 変わらない | 変わる |
| 運べる重さは? | 車検証に記載の最大積載量 | 荷物重量=車両総重量-(車両重量+乗員重量) |
法律上の制限内であっても荷物をしっかりと固定し、高さ制限では、トンネルや電線などに注意する必要があります。
以上、


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