水洗トイレの男子トイレ(小便器)の水が止まらなくなることがあり、しばらく水が出しっぱなしの状態になってしまうという困った現象が起こり始めました。
とりあえずの対応方法として、押しボタンを連打する事で、水を止める事が出来るのですが、このままでは何かと不便です。
(小便器の水を流した後、水が止まるまで見守って確認しなければいけないという、面倒くさい状況です)。
INAX (現:LIXIL)の配管は、他のメーカーと比べて交換も簡単です。
今回は、フラッシュバルブ交換ではなく、フラッシュバルブの分解・掃除・組立で修理を行いましたが、
製品の分解などを行うと当然ですがメーカーの保証などは受けられなくなります。
今は、インターネットでほぼ何でも買える時代です。本体の取り換え方法も併せて紹介します。
今回修理したフラッシュバルブの型式は UF-3JH ですが、UF-3J・UF-3JT・UF-3JHTも取り換えや修理の手順は同じです。
(UF-3JH・UF-3JHT は、冬季の凍結防止の為に、少量の水を常時流し続ける機能が付いています)
1年以上前から、異常が発生していました。
1年以上前の話です。
とうちゃん、トイレの水が止まらないよ!
ジャーーーーー
どうした?
こういう物はとりあえずボタン連打で(可動部を動かせるだけ動かす事で)
一旦は、直る事になってる。
で、ボタン連打!
(ブラウン管テレビの映りが悪くなった時に斜め45度から叩いてみる感覚です)
(昭和生まれの方ならばこの感覚がわかっていただけるかと思います)
ジャー ピタツ
思惑通り、水を止める事が出来ました。
単純な構造な物の場合、小さなゴミが挟まるなどのほんの少しの原因で不具合が起こる場合が多いです。
一旦は直って、その後しばらくは同じような症状は出なかったのですが、半年前位からは1回/月 くらいの頻度で水が止まらないという状態になって、その都度ボタン連打で直していました。
男子トイレ小便器用フラッシュバルブINAX LIXIL・UF-3JH 修理に挑戦
2024年2月5日
「大雪のため、不要不急な外出は控えて下さい」と、NHKさんやら、気象庁?さんが言っているので、本日は外出せずに、男子トイレ小便器用フラッシュバルブの、分解・清掃・組付け修理を行ってみました。
(分解・掃除・組付けで直ると信じきっての行動です、)
フラッシュバルブの型番は向かって右側の側面下に印字されています。
分解・清掃・組み立て調整で修理後、この記事を書くために型番を探してみました。
フラッシュバルブ 向かって右側側面の下に型番らしきものが書かれたステッカーが貼ってあります。
書いてある文字をインターネット上で調べてみると UF-3JH というのがこのフラッシュバルブの型番らしいです。
分解・清掃・組付け調整 が、面倒くさいと思われる方はフラッシュバルブごと交換してしまった方が早そうです。
凍結防止機能など必要ないという方は UF-3J に交換してしまっても良いでしょう。
水道屋さんに頼めば、あんぜん・確実なのですが、DIYで自分で作業してみるのも楽しいことです。
水が止まらず、急ぎの場合は、迷わず専門家に修理を依頼しましょう。
とりあえず水の元栓を閉めなければフラッシュバルブの修理が出来ません。
一旦、水を止めておかないと、下手にいじると水浸しになる可能性大です。
おじさん(私)の経験上、この手の物は水道管の根元近くに止水ネジが付いているはずです。
水の元栓を閉める為に、フラッシュバルブのカバーを取り外す必要があります。
小便器のフラッシュバルブ取り付け部を上から見た写真です。
水の供給を止めるためと思われるネジ(マイナス溝)は目視で確認できるのですが、作業場所が狭すぎます。
これは、フラッシュバルブ本体のカバーを先に外した方が作業がしやすそうです。
INAX LIXIL・UF-3JHのフラッシュバルブのカバーの外し方
小便器用フラッシュバルブを下から見上げると、2か所のネジが見えます。
この2本のネジを外すと、フラッシュバルブのカバーが外せます。
フラッシュバルブのカバーは簡単に取り外す事が出来ました。
カバーの後ろ側の部品は、完全に取り外す事が出来ませんが。作業の邪魔にならない位置に移動させます。
水の元栓の止め方
壁から出ている配管の根元のネジを締め込めば、水が止まるはずです。
しかし、こんなに大きな溝のマイナスドライバーは持っていません。
水の元栓のマイナス溝は500円玉が、はまるだけの幅があります。
500円玉で、水の元栓を止められるか挑戦!
・・・・・・・無理です。
指の力で回そうとしてもびくともしません。
この後、あえて写真は撮っていませんが、500円玉をペンチで掴んでネジを回そうと思ったのですが、無理っぽいです。
このネジを、無理をして、500円玉とペンチで回そうとした場合の結果を予想すると
(おじさん(私)個人の過去の経験値での判断です)
・500円玉が壊れるか?
・マイナス溝が壊れるか?
・500円玉とマイナス溝の両方が壊れるか?
・奇跡的にネジの締め込みに成功できるか?
といった感じです。
ちなみに500円玉を変形させてしまった場合は、
貨幣(硬貨)を故意に損傷したり鋳つぶしたりすると、貨幣損傷等取締法により罰せられることとなります。出典:財務省
刑法148 あたりの法律により罰せられます。
(曲げようとして曲げたんじゃない!などと言っても、法律には勝てません)
500円玉使用での、ネジの回転は素直に諦めます。
ちょっと調べてみると、【水栓 マイナスドライバー】という専用のドライバーがあるようです。
ホームセンターかどこかに買いに行かなければいけないのか?
いや、ホームセンターに売っているとは限りませんし、
そもそも、
「大雪のため、不要不急な外出は控えて下さい」と、NHKさんやら、気象庁?さんが言っているので、本日は外出せずに、トイレの小便器の修理を始めています。
インターネットで頼めば明日には手元に到着するとは思うのですが、中途半端な形で仕事を終えることが嫌いなおじさん(私)は、知恵を絞って考えます。
マイナス溝の長さ18㎜くらい、溝幅2㎜くらいのマイナスネジです。
・壊しても構わないような丈夫なハサミか何かがあれば、開き具合を調整してネジを回す事が出来そうですが、
刃物好きなおじさん(私)には、そんな手は使えません。
(ハサミが可哀そうです)
・マイナスドライバーを2本使って✖印に交差させてネジを締め込むか?
➡たぶんやり方次第で成功すると思うのですが、マイナスドライバーと溝の接触面が狭いため不安定です。
おじさんの秘密基地(コンテナハウス)で、何か代用品がないか探してみます。
バールは?厚すぎで却下
タイヤ交換用レバーも厚すぎで却下
アングル(金具)の切れ端で良さそうな物を発見!
絶妙な厚さです。
グッと押し込むと溝にぴったりとはまり込み自立します。
これを使えば、ネジの頭の溝を潰してしまう心配は皆無です。
ウォーターポンププライヤーで鉄板をつかんで固着したネジを少し回します。
ネジの固着が外れた後は、手で簡単にネジを回す事が出来ました。
ネジを締めたり緩めたりするときに、手で回せるときには、出来るだけ手の力で回しましょう。工具を使って無理やり回し続けるとネジを壊してしまう可能性があります。
この部分は水を止めることが目的なので、普通の蛇口と同じように時計回り(右回り)にとまるまで回します。
ネジを締め込んだ後、小便器のフラッシュボタンを押して水が出ないことを確認。
これでようやく小便器のフラッシュバルブの分解作業に移る事が出来ます。
男子トイレ小便器用フラッシュバルブINAX LIXIL・UF-3JH 取り外し
冒頭でも書いたのですが、INAX (現:LIXIL)の配管は、他のメーカーと比べて交換も簡単です。
小便器から立ち上がっている配管の樹脂ナットを手で緩めます。
水の元栓側は、配管が差し込まれていて、クリップの様な物(クイックファスナー)で留められているだけです。
クリップの様な物(クイックファスナー)が開いてしまわない様に付いている樹脂の白い部品(クイックファスナーカバー)を取り外し、
クリップの様な物(クイックファスナー)を上へ引き抜きます。
小便器用フラッシュバルブ本体を手前にそっと引き抜きます。
(この時、フラッシュバルブ内の水がこぼれますので、タオルか何かを下に敷いておくことをお勧めします。)
写真では、フラッシュバルブの下にパッキンが貼り付いています。
パッキンを無くさないように注意しましょう。
男子トイレ小便器用フラッシュバルブINAX LIXIL・UF-3JH の 取り付け方
フラッシュバルブの故障で取り替える方は、取り外しの逆の手順で取り付けます。
バルブ本体を水の元栓(止水栓)側に真っ直ぐ根元まで差し込みます。
小便器から立ち上がっている配管(洗浄管)の上にパッキンを載せ、樹脂ナットを手で締め付けます。
*注意:樹脂製のナットは必要以上の大きな力で締め付けると、数年後に割れてしまう事があります。
この位置はパッキンが入るので、手の力で締めて、この後水を流してみて水漏れが無ければOKとしましょう。
クリップの様な部品(クイックファスナー)と、白い樹脂部品(クイックファスナーカバー)を取り付けます。
この後壁際の止水栓(大きなマイナス溝の部分)を開いて(反時計回りに廻して)水を出し
水を流す為のボタンを押して動作確認と、水漏れがないか確認。
問題が無ければ、カバーを取り付けて交換修理完了です。
男子トイレ小便器用フラッシュバルブINAX LIXIL・UF-3JH 分解修理
おじさん(私)の経験上、現状の不具合(たまに水が止まらなくなる)くらいの事であれば、分解・掃除・組み立て調整 で、直るような気がします。
初めて分解する機器の場合、細かい部品やバネなど、想像していなかったものが外れてくる場合が有ります。
取り外した時に部品を無くさないように洗面器の上で作業
四隅のネジを外してフラッシュバルブ本体を分解してみました。
中は、飛び出すようなものも無く単純な構造です。
たぶんこの部分を掃除してあげれば誤作動が無くきちんと動いてくれるのではないでしょうか?
シャワー水を少しかけただけで、この汚れの量です。十数年間の汚れがたまって誤作動を起こしたと考えて良さそうです。
ゴムの部品(ダイアフラム?ベローズ?)をきれいにしようとしたところ簡単に分解されました。
この部分は部品をはめ込んであっただけのようです。
ゴムの部品は簡単にひっくり返す?事が出来たので、傷を付けない様に丁寧に指先で汚れを落としました。
ゴムの部品を綺麗にした後、パコンッと元の形に戻します。
後は元通りに組み立てていけば修理が完了すると思いますが、
念のため、フラッシュバルブ本体?の穴の部分に水を通して通水確認 兼 掃除もしておきました。
男子トイレ小便器用フラッシュバルブINAX LIXIL・UF-3JH 修理後の通水検査
組付け作業は、先に書いた通りなので細かい事は書きませんが、元通りに組付け後(カバーを取り付ける前)に水の元栓を開いて動作確認を行います。
水の元栓を開いていくと・・・
ジャーーー っと水が流れ続けます。
何か失敗したのか?と思いつつ、ボタンを軽く一回押してみたらリセットされたようで、水が止まりました。
あらためて、落ち着いて動作確認。
ボタンを一回押すと適度に勢いの良い水量で水が流れ、数秒後にはピタッと水が止まります。
動画では無いので説明できないのですが、修理前と比べて明らかに動き/反応が良くなっています。
後はフラッシュバルブのカバーを取り付けて、後片付けをして本日の作業終了です。
分解してみた時に中のゴムの状態なども確認したのですが、何の問題もなさそうでした。
これでこの小便器のフラッシュバルブはもう十年くらいは問題無く働いてくれるでしょう。
以上、
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