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トラクター

トラクター自動耕深制御不具合(故障)の修理 ロータリー上下レバー部のセンサー修理

トラクターの作業機上下センサー修理

おじさんの愛車の中の一台 トラクター様 ヰセキの TH233-BCY がいう事を聞いてくれなくなりました。


作業中に突然 自動深耕の作動ランプが消え、一定の深さでの作業が出来なくなり、バックアップ機能も作動しなくなるという症状です。
(ここで言う 「バックアップ機能」とは、ロータリーを下げた状態での作業中に、レバー操作でバック(後進)ギヤにすると、自動でロータリーを上昇させてくれる機能の事です。)

今回の修理内容は たまたまおじさんの感が当たって修理出来ましたが、機械いじりが得意でない方はメーカーに修理を依頼することをお勧めします。

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通常の作業開始工程

このトラクターは作業機の位置(高さ・深さ)のメモリー機能(記憶機能)が付いていない為、エンジンをかけた後
作業を始める前にロータリーの位置をトラクターのコンピューター?(自動深耕制御機能)をトラクターに認識してもらう必要が有ります。

トラクター様
トラクター様

久しぶりに起こされていきなり働けって言われても、(まだ寝ぼけていて)自分のロータリーがどの高さになっているか解らないから、ちゃんと働けないんですけど・・

(久しぶりにエンジンをかけて作業を開始させようとしても、前回作業した時のロータリーの位置を覚えていないので作業が開始できません)

おじさん
おじさん

ロータリーの位置がわかる様に,手動でロータリを上下させるから、ちゃんと位置を覚えて(検出して)(思い出して)くれ

トラクターのエンジン始動時の表示

エンジン始動時は、インパ運転席前面の計器盤)ネ)の上昇ランプが点滅しています。

トラクターの電子油圧装置が「準備状態」です。

トラクターの作業機上下コントロールレバー

トラクターの保管時は、通常は作業機(後部のロータリー)は下げた状態にしています。

作業機のコントロールレバーをゆっくり「上げ」方向へ操作し、コントロールレバー操作位置と作業機高さが一致した時に「ピッ」と鳴り準備状態が解除されます。

この時点でインパネの上昇ランプが消灯し、レバーをいっぱい迄引き上げると上昇ランプが点灯、レバーを下げると上昇ランプが消灯します。

トラクター様
トラクター様

作業機の位置が解りました。

少し暖機運転してくれれば後はしっかり働きますよ

通常は上記の工程を行えばあとはしっかりと働いてくれます。

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トラクター自動耕深制御不具合内容

1年位前からたまに出ていた症状なのですが、
作業中に「バックアップ表示灯」が消え、シフトレバーを後進位置にしても作業機が自動で上がらない という事が有りました。

今までは 自動深耕ランプが消えた時に手動シフトレバーを一度 上下に操作すれば、元通りにきちんと働いてくれていたのであまり気にしていなかったのですが、

今回 草だらけの畑を耕し、
次の畑で作業を始めたら、何が気に入らないのか2~3m進むと「自動深耕表示灯」が消え「上昇ランプ」が点滅し耕す深さの制御を放棄してしまい、まともに動かなくなってしまいました。

今から思うと、以前からたまに出ていた「バックアップ表示灯」が消える症状の時も
「自動深耕表示灯」が消え「上昇ランプ」が点滅状態になっていた様な気がします。

トラクター後部のロータリーの位置が自分で判らなくなってしまうらしく、シフトレバーを一度 上下に操作すると、「自動深耕表示灯」「上昇ランプ」が元通りになりのですが、2~3m作業をするとまたすぐに同じ不具合状態になってしまいます。

これでは仕事にならないので、畑を耕す作業はいったん中止し、
不具合の原因追及と修理に挑戦してみます。

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トラクター自動耕深制御不具合の原因追及と修理

不具合原因の発生に一つだけ心当たりがあります。

近所の方から、トラクターが壊れてしまったので代かきの時だけ貸して貰えないか という依頼があり、洗車しないで返却して と言って貸したことが有るのですが、(貸し出しを断れない方だったので・・・)
数日後車内迄水洗いして返却されました。
その日から3日間ほど雨降りの天気だったので、そのまま置いておいたらキャビン内が結露で大変なことになってしまいました。
この時にキャビン内の電子部品等が錆びついた可能性があります。

トラクター後部のロータリーの位置がトラクター自身が判らなくなってしまう、という事は、
トラクターの制御装置が壊れてしまったか、上下させるシフトレバーのセンサー部の接触不良か、のどちらかだと想定します。

制御装置の基盤が壊れてしまったとしたらメーカーに修理をお願いするしかないのですが、

今回の症状はコントロールレバー部のセンサー部の接触不良で、センサーの接触部分の錆付きか何かを磨いてやれば直りそうな気がします。

作業機上下センサーの確認

作業機の上下センサーがどのようなものか分からないのですが、とりあえず分解してセンサーを確認する事にしました。

運転席横のカバー取り外し

トラクター運転席横のカバー取り外し1

運転席横のカバーは2種類のネジで固定されています。

樹脂製のネジは、ねじを締め込むと中で広がって抜け止めになるワッシャーと組み合わせになっています。

ネジを緩める時にワッシャー部が供回りしてしまうと取り外す事が出来ないので、
ワッシャー部が供回りする場合はワッシャーを片手で押さえて固定してネジを緩めます。

ネジを抜き切らないで少しだけネジがかみ合った状態で引き抜くと、ねじとワッシャーを一緒に抜き取る事が出来ます。

トラクター運転席横のカバー取り外し2

カバー後部には本体にねじ止めするしっかりとしたネジが付いています。

このネジは普通にドライバーで反時計回り方向へ回して取り外します。

ネジを全部取り外した後、カバーを上斜め前方へ向かって取り外します。

作業機上下センサー取り外し

トラクターの作業機上下センサー

トラクターの作業機上下センサーは2か所のプラスネジで留めてあります。

スライド式のセンサー(位置検出器)を想像していたのですが、スライド式ではなさそうです。

センサー取り外し失敗(ネジの頭のプラス部分を潰してしまいました)
トラクターの作業機上下センサー 取り外し1

おじさんの作業ミスでプラスネジの頭の溝をなめて(潰して)しまいました。

ドライバーを押し付ける力を強くして再度取り外しに挑戦したのですが、こうなると普通のプラスドライバーでは対処不可能です。

トラクターの作業機上下センサー 取り外し2

ネジ穴が潰れた時の対処法は、いろいろあるのですが、

今回のパターンはさび付いている訳でも無く、単純におじさんの作業ミスであり、ネジも小さい物なので

ネジザウルスというペンチを使って外しました。

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このペンチはネジ先端部の溝形状が特殊で、ネジを外す事に特化した形になっています。

DIYでいろいろやる方は1個持っていると便利です
(本来はネジザウルスを使わなくても済むように慎重に作業すれば良い という事なんですが・・・)

おじさんは この商品が発売されたときにすぐ入手したのですが、その後専用キャップ付きが発売されて なんか悔しい という思いをしたので、専用キャップ単体で発売された時に専用キャップを買い足しました。

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全長:160mm グリップ幅:54mm 重量:130g 材質:S58C 先端硬度:HRC56±2 切断能力:銅線φ1.2mm 対応ネジ(先端くわえ部):M2~M4(トラス)、M1.6~M5(ナベ)

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専用キャップは無くても何の問題も無いのですが、この遊び心 好きです。

センサーのコネクターを外す
トラクターの作業機上下センサー 取り外し3

ネジを何とか外し、センサーにコネクターが付いた状態まで来ました。

次はコネクターを外すのですが、抜け止めの為にコネクター内部で爪が引っ掛かっている状態なので、爪の引っ掛かりを解除します。

トラクターの作業機上下センサー 取り外し4

写真の様にコネクターの端を強く掴み、内部の爪を外した状態でセンサーを引き抜きます。

センサーとコネクターの接触不良を疑って、修理対応してみる

センサーの取り外し迄は完了しましたが、センサーはこれ以上分解出来ない構造のようです。

これはロータリーセンサー とでもいうのでしょうか?

分解して接触部を磨くという技は使えません。

トラクターの作業機上下センサーの接触不良を直す1

この部品の交換で治るとすればそれほど高額な部品ではない様に思えますが、

ダメで元々 のつもりでコネクター接続部の3本の端子部分とロータリーセンサーの軸部分に接点復活スプレーを吹き付けてみました。

センサーのレバーを何回か動かし、2~3分放置

余分なスプレー液をふき取り、仮組付けをして動作確認をしてみると

ビンゴ! 直りそうな気配がします。

仮組付けで、ねじ止めはしない状態で、トラクターのエンジンをかけ、センサーのレバー操作を行いロータリーの位置と制御装置を同調させて少し畑を耕してみると・・・

修理前は2~3mで作業放棄していたトラクターが30mくらいは作業を続けてくれる様になりました。
先程迄と比べると格段の差が出ました。

今回の不具合の原因はロータリーセンサー付近の接触不良で決まり のようです。

しかし、まだ完全には直っていないので、時間をかけてロータリーセンサー内部の接触を直す事にして今日の作業はいったん中止します。

トラクターの作業機上下センサーの接触不良を直す2

ロータリーセンサーのみ取り外し、センサーの軸部分に接点復活スプレーを吹き、

レバーを時計回り↔反時計回りに動かします。

最低でも10往復/1日 動かし、気が向いた時には他の事をやりながら何往復も移動させました。

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1週間後 完全に直りました 

1週間の間に何回もセンサーのレバーを操作したので、あたりが良くなっている筈です。

センサーを仮取り付けして、
半分だけ耕した状態で作業が止まっていた畑で作業開始!

絶好調です。完全勝利宣言をします。おじさんの勝ちです。
(お前は何と戦っているんだ?という突っ込み待ちです・・・)

調子に乗ってそのまま作業を行い、作業終了後に元通りに取り付け、カバーも取り付けて修理完了です。

制御基板関係の不具合だったらおじさんには対応不可能でしたが、今回は物理的な接触不良が原因だったようなので接点復活スプレーで修理が出来ました。

以上、

コメント

  1. 高橋良 より:

    お忙しいところすみません。
    オートロータリー効かないで検索したら「おじさんのやってみよう」にヒットしました。
    当方TH25Bセミクロですがオートロータリーが効きません。
    ワイヤーはスムーズに動き固着してません。ヒッチに付いているセンサーを目一杯本体側に押しても反応がありません。
    何か修理のヒントになる事が分かりましたら、ご教示をお願い致します。

    • おじさん より:

      高橋様 コメントありがとうございます。 コメントを頂けると記事を書く励みになり嬉しいです。
      TH25Bの詳しい仕様がわかりませんので、我が家のTH233と同じ操作パネルだと想定して回答させて頂きます。(セミクロとタイヤでの差は関係ないと思います)
      >ヒッチに付いているセンサーを目一杯本体側に押しても反応がありません。➡本体側の不具合だと判断します。

      本体側センサーが軽く動く場合
      トラクター自動耕深制御不具合の修理(故障) ロータリー部のワイヤー交換の記事(https://ojisan-letstry.com/repair-tractor-depth-automatic-control/)の写真では親指で軽く押している様な写真になっていますが、実際は手の平で思い切り奥まで押さないとセンサーレバーは動きません。
      ➡本体側のセンサーレバーが指で押しただけで簡単に動いてしまう場合は、本体側センサーワイヤーの断線が考えられます。(PTOジョイント部のチェーン等でワイヤーを叩いてしまっていませんか?)

      本体センサーの動きが重い場合➡正常です。
      (実車で確認してきました。)本体側センサーを手で無理やり操作して動作確認をする場合、バックアップレバーを操作して上昇ランプの消灯確認後
      深耕調整ダイヤルが、浅1~8深・切 まであると思いますので、一番浅い位置にダイヤルを回して、本体センサーを手で操作して見て下さい。
      (浅 の位置でないと、本体側のセンサーを無理やり動かしても反応しません↔自動深耕装置ONリヤカバーでの深耕測定がゼロの状態)このとき、上昇ランプの消灯を再度確認して見て下さい。

      実車を見ていないので想像でしか回答できないのですが、各種警告灯が普段と違っている所等の情報があれば他の原因の特定にもつながるかと思います。

      PS.勝手な思い込みですが、セミクロを使っている➡新潟県あたりの方でしょうか?
      イセキに頼んで修理してもらえば簡単な話ですが、お互い情報交換をして、自分で使う道具は自分で直せるようになると嬉しいです。
      長文 失礼しました。

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