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農機・車両整備

小型耕運機(管理機)キャブレターから燃料漏れ(オーバーフロー)を分解掃除で修理

ヤン マーの小型耕運機「うね立てポチ」MRT6U

久しぶりにヤン マーの小型耕運機(管理機)「うね立てポチ」MRT6Uを使おうとしたところ、エンジンがかかりにくく、キャブレター部からガソリンがポタポタと漏れていることに気づきました。
これは「オーバーフロー」と呼ばれる現象で、キャブレター内部に燃料が過剰に入り込み漏れ出てしまう状態です。
原因は、フロートの動きの不具合や、燃料供給を止める部品(ニードル)にゴミが詰まっていることが多く、分解掃除で修理できます。
この記事では、実際の分解手順や掃除方法、注意点を詳しく紹介します。

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小型耕運機(管理機)のキャブレターから燃料が漏れる原因

久しぶりに「うね立てポチ」を使おうとしたところ、エンジンがかかりにくい状態になっていました。

今まではスターターロープを2~3回引けばエンジンがかかったのですが、久しぶりのエンジン始動のせいだろうとあまり気にせず、小屋から少し移動して一旦エンジンを停止。

他の作業を済ませ、再度エンジンを掛けようとしたところなかなかエンジンが掛かりません。ふと見るとキャブレター部からガソリンがポタッポタッと落ちています。

ヤンマーMRT6U キャブレターのオーバーフローによるガソリン漏れ

これはオーバーフローという現象で、キャブレター下部のフロート室に入ったガソリンがキャブレターからあふれて漏れ出ている状態です。

キャブレターのオーバーフローで考えられる原因

キャブレター下部のフロートは、燃料の液面が一定以上になるとバルブを押し上げて燃料供給を止めます。
しかし、何らかの原因でこの動作がうまくいかず、燃料が過剰に供給されるとキャブレターからあふれ出てしまいます。

主な原因は以下の通りです:

  • キャブレター内部の燃料供給を止めるバルブ部分にゴミが詰まり、燃料供給が止まらない
  • キャブレター内部のフロート(浮き)が固着して動かない
  • キャブレター内部のフロートが破損して浮かない

今回の症状は、フロート自体に問題はなく、バルブ部や燃料供給穴にゴミが入り込んでいたことが原因でした。

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キャブレターの分解・掃除・再組立て(燃料のオーバーフロー修理)

キャブレターの外し方

ヤンマーMRT6U 燃料コックをOFFにして燃料を止める

先ず燃料コックを横に倒し、燃料タンクからキャブレターへの燃料供給を止めます。

ヤンマーMRT6U エアクリーナーカバーの取り外し

エアクリーナーカバーを外します。

この機種の場合、エアクリーナーカバーは工具無しで外す事が出来ます。

上の爪部分を上へ上げながら手前に引くとエアークリーナーカバーを外す事が出来ます。

ヤンマーMRT6U エアフィルターの取り外し

紙製のエアーフィルターを外し、ごみを取り除きます。

コンプレッサーエアーで埃を取り除きます。

コンプレッサーエアーが用意できない場合はフィルターを軽くたたいて埃を取り除きます。

ヤンマーMRT6U エアフィルターの取り外し

フィルターエレメントを外すとキャブレターを取り付けているネジが有ります。

2か所のナットを取り外し、エアーフィルターケースを取り外します。

耕運機キャブレター本体とチョーク部分の状態

キャブレターが見えました。

キャブレターの穴の手前の板がチョークです。
写真はチョークを開いた(通常運転時の)状態です。

キャブレターの左上のホースはエアークリーナーカバーに差し込まれていたホースです。

キャブレターから燃料ホースを取り外す作業

キャブレターに繋がっている燃料供給ホースを取り外します。

狭い場所で手が入らず作業しにくかったので、うね立てポチのカバーを外して、燃料ホースを傷つけない様に注意して取り外します。

アクセルロッドとバネを外してキャブレターを取り外す

キャブレターの上部にアクセルロッドとバネの付いたワイヤーが差し込まれています。

アクセルロッドとバネ付きワイヤーを外してキャブレターを手前に抜き取ります。

キャブレターの分解と清掃手順

キャブレター下部のフロート室カップを取り外した状態
キャブレター下部のフロート室カップを取り外す

キャブレター底部分のネジを外すと下のカップ部分を外す事が出来ます。

ヤンマーMRT6U キャブレターのオーバーフローによるガソリン漏れ
フロート室カップ内部に溜まっていた汚れ

燃料が溜まるカップ部分を見ると大分汚れが溜まっていました。

カップ内と、ドレン抜き部分を綺麗に掃除します。

ドレン抜きはこの機種の場合、カップ下の横に出ている棒を引っ張る事によって燃料カップの底にたまった汚れや水分を抜き取る事が出来ます。

ヤンマーMRT6U キャブレター分解 フロート室
フロートの状態を確認 破損や固着はなし

肌色の樹脂部品がフロート(浮き)です。

燃料がキャブレターに供給されると、このフロートが浮き上がり、
フロートの根元近くに取り付けられた部品が上へ押し上げられて、燃料の液面が一定の場所で供給が止められます。

フロートの破損や固着は無さそうです。

フロートに問題は無さそうなので、今回の燃料のオーバーフローの原因はフロートの根元近くに付けられたニードルバルブとキャブレターへのガソリン供給の穴の部分に問題がありそうです。

ヤンマーMRT6U フロートとニードルバルブ
フロートとニードルバルブを取り外す

フロートの根元部分の取り付けシャフトを抜き取り、フロートと燃料供給を止める部品を取り外します。

フロートの取り付けシャフトは抜ける方向が決まっています。

よく見るとシャフトの片方の端面部が加工されていて、1方向にしか抜けない様になっています。

ちなみにおじさんは老眼で良く見えなかったので手でシャフトを動かして抜ける方向へ抜き取りました。

フロートの根元付近に付いている燃料の液面を調節する部品の先端部分は、目視では綺麗な状態で変形や傷等も見られません。

ニードルバルブを燃料供給口に差し込んだ状態
ニードルバルブを燃料供給口に差し込んだ状態

燃料の液面調節部品をキャブレターの穴に差し込んだ状態です。

今回のガソリンのオーバーフローの原因は、キャブレターの穴と液面調整部品の間にゴミが入って、ガソリンの液面が上がっても供給を止められなかった為だと考えられます。

ヤンマーMRT6U 燃料供給口の清掃
燃料供給口をキャブレタークリーナーで洗浄

燃料供給の穴をキャブレタークリーナーで掃除します。

キャブレタークリーナーを使う前に、ゴムのパッキンは外しておきます。
キャブレタークリーナーはゴムを溶かしてしまいます。

どの穴がどこへ繋がっているか解らない場合は思わぬところから泡が飛び出してきます。
顔に掛からない様に十分注意して顔から離して使用しましょう。

上の写真で失敗例があります。
キャブレタークリーナーを使う時は滑り止めのゴムが付いた手袋の使用は避けましょう。

キャブレタークリーナーはゴムを溶かしますので上の写真のような手袋に付くと、ゴム部分がベトベトになり、使えなくなります。

*注意
キャブレタークリーナーやパーツクリーナーを扱う際は必ず保護メガネを着用しましょう。

100均の伊達メガネで充分です。

キャブレタークリーナー やパーツクリーナー が目に入ると目を開けていられない程の痛みに合います。

キャブレタークリーナー やパーツクリーナー が目に入ってしまった場合は水道水で充分目の洗浄を行ってください。
目の痛さが取れない場合は使用したキャブレタークリーナーを持参してお近くの眼科医の診断を受けましょう。

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キャブレタークリーナーを吹き付けてしばらく置いた後、コンプレッサーエアーかパーツクリーナーでキャブレタークリーナーを綺麗に落とします。

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穴の中を確認してゴミや汚れが無くなっていれば掃除完了です。
キャブレター部分からの燃料のオーバーフロー修理としては、今までの逆の手順で組付けをすれば修理完了です。

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分解したついでにキャブレター全体の掃除

キャブレターを外したついでに、キャブレター全体の分解掃除を行いました。

と言っても何も難しい事はしていません。キャブレターの穴が開いている部分すべてにキャブレタークリーナーを吹き込み、その後キャブレターのすべての通路にクリーナーを吹き込み、汚れを落とします。

キャブレター内部通路にクリーナーを噴射して清掃
キャブレター内部の通路にクリーナーを噴射

穴を見つけたらキャブレタークリーナーのノズルを突っ込み、泡を噴射します。

キャブレターの各通路穴にクリーナーを吹き込む清掃作業
すべての通路穴にクリーナーを吹き込んで清掃

よく見てみるといろいろな所に穴が開いていますのですべての穴にキャブレタークリーナーを吹き込んでいきます。

キャブレター上部部品を取り外して清掃
キャブレターの上部の部品を外して掃除

写真の、キャブレター上部の部品も1回取り外して綺麗にします。

この部品は横に穴があるのが見えますが、先端部分にもよく見なければわからないような小さな穴が開いています。

この部品を綺麗にすることでエンジンの調子が良くなります。

キャブレタークリーナーですべての穴を綺麗にしたら、しばらく放置した後に、コンプレッサーエアーかパーツクリーナーで綺麗にします。

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その他の部分の掃除

キャブレターを泡まみれにして放置している間に、その他の部分も掃除します。

燃料コック下部の沈殿カップを取り外す前の状態
燃料コック下部の沈殿カップを確認

ガソリンタンクとキャブレターの間にある燃料コックの下の部分にゴミが溜まるようになっているのでここも掃除します。

燃料コック沈殿カップ内部の汚れを清掃した状態
燃料コックの沈殿カップ内部の汚れを除去

この部分はネジ止めになっているので手で回して取り外せます。

底にたまったごみを取り除きます。
キャブレタークリーナー等は使わなくてもごみを取り除けばOKです。

耕運機のエアフィルターに付着した埃の清掃
エアーフィルターの埃を除去して清掃

前述しましたが、エアーフィルターはコンプレッサーエアーを用意できる場合は、コンプレッサーエアーで埃を吹き飛ばします。

コンプレッサーエアーが用意できない場合はフィルターケースを軽くたたいて埃を落とします。

後はすべての部品を元通りに組付けて修理完了です。

元通りに組付けたつもりでもまだ燃料漏れがある場合の原因

元通りに組付けたつもりでもまだ燃料のオーバーフロー(燃料漏れ)がある場合

  • ゴムパッキンがしっかりはまっているか
  • 燃料の入りすぎを止めるニードルの向き(ニードルの根元の針金の向き)が元通りになっているか

上記2点を確かめて見て下さい。

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修理完了、試運転

燃料コックを開けて、チョークを引いて、スターターロープを一気に引っ張ると・・・
1発で始動しました。

チョークを戻して暖機運転後しばらくエンジンの回転数を上げて使用状態と同じような状態にした後アイドリング状態に戻し、エンジン停止。

そのまましばらく置いておいてガソリン漏れの確認を行いましたが、キャブレター部分からの燃料漏れは完全に止まっていました。

再度エンジンを始動しても問題なく、以前のようにスターターロープを数回引くだけで始動するようになりました。

今回の不具合の原因は、キャブレター内部のニードルバルブ周辺に入り込んだゴミによるものでしたが、分解掃除だけで修理することができました。

ガソリンのオーバーフローが直り、エンジンの調子も良くなりました。

3週間後、ネギの土寄せの為に動かしてみました。

ヤン マーの小型耕運機「うね立てポチ」MRT6U

3週間置いた後でしたが、1発でエンジン始動しました。

4サイクルのエンジンは整備をしっかりとしておけば1発でエンジンがかかるので、気持ちが良いですね。

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まとめ 小型耕運機のキャブレターオーバーフロー修理

今回の小型耕運機(管理機)の燃料漏れは、キャブレター内部に入り込んだゴミが原因でした。

キャブレターのオーバーフローは、以下の原因で起こることが多いです。

  • ニードルバルブにゴミが詰まる
  • フロートの固着
  • フロートの破損

特に長期間使用していなかった機械では、燃料の劣化やタンク内のゴミがキャブレター内部に入り込み、不具合が発生しやすくなります。

多くの場合は分解掃除で直るため、燃料漏れが起きた場合はキャブレターの清掃を試してみる価値があります。

今回の修理では、オーバーフローも止まり、始動性も改善しました。

今回のように掃除だけで直れば費用もほとんどかからず、作業時間も1~2時間程度で済みます。

※燃料漏れが止まらない場合は、ニードルバルブやパッキンの劣化が考えられるため部品交換が必要になる場合があります。

同じようにキャブレターからガソリンが漏れて困っている方の参考になれば幸いです。

以上、

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