ポンプ部分の中が気になって開けてみました。
梅雨入り前はほとんど雨が降らなかったのですが、梅雨入りと同時に毎日雨です。
潅水用ポンプの出番は有りません。
余計なことはしない方が良いとは思いつつポンプの構造を見てみたくなり、ポンプ部を開けてみる事にしました。
ここは多分素人が開けてはいけない所だとは思いつつ、興味が先に立ってしまいました。
(迂闊に開けるとシール材かパッキンか何かを痛めてしまい水漏れの原因になる場所です。)
ポンプ部は4か所のネジを外せば散り外せそうです。
驚いたことに、シール材やパッキンは付いていません。
ポンプ内部は大分腐食しています。この白い粉はエアーブローではほとんど落ちませんでした。
アルミって水でこんなに腐食する物なんですね、アルミ材でここまでひどい腐食は初めて見ました。
危険なのでやってはいけない行動ですが、この状態でスターターロープを引いてみると、インペラ(水流を起こす部品)が回ります。
エンジンからの動力伝達は(遠心クラッチ等は使わず)エンジン出力軸とインペラは直結(直接接続されている)のようです。
不足部品調達
ポンプがとりあえずは動くことが解ったので、不足部品の調達を行いました。
燃料キャップは、ガソリン漏れ等が起きると危険なので、ホンダの純正部品を手配。
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給水ホース、排水ホース関連の部品は、近所の農業用品店へポンプを持ち込んで、店員さんに相談しながら、選定・購入してきました。
ポンプの接続口径の呼び寸法は内径寸法で表示するんですね。店員さんに聞いて初めて知りました。
購入した物
・本田純正の燃料キャップ(ホンダ製品を取り扱っている農機具屋で取り寄せてもらいました)
農業用品店で購入した物
- 給水口のホース取り付け金具・女芯という物:異形カップリング、女芯 1”×3/4
(給水効率を考えると給水ホースも同径の1”(1インチ)にしておいた方が良いのですが、ホースの価格がサイズによって大分違うので給水ホースのサイズを1ランク下げました。吐出側のホースよりは大きな物です。) - 給水用ホース(内径19 ×外径 26 2メートル)
- 給水ホースを締め付けるホースバンド
- 吐出用ワンタッチカップリング(工進 PA097)
一般的な散水ホースをワンタッチで取り付けられるものです
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給水用のストレーナー(給水フィルター)は 大きなものしか無かったので、後で考える事にします。
エンジンの再始動~プライマリーポンプ破損~キャブレター取り換えで動作確認
もう一度エンジンをかけてみようとしたところ、プライマリーポンプが割れてしまいました。
キャブレターのオーバーホール(最低限でもプライマリーポンプの交換)が必要になりました。
プライマリーポンプの交換は簡単なのですが、キャブレター全体の掃除・調整が必要かはこの時点では解りません。
調整済みで調子よく動いている刈払い機(草刈り機)からキャブレターを借りて、もう一度エンジンの調子を確認する事にしました。
最初に燃料キャップを借りた機種
ホンダの 草刈り機 UMK425H エンジン型式GX25 からキャブレターを外してみたのですが、 アクセルワイヤーの取り付け方式が違っていて、動作確認が出来ません。
最近キャブレターの調整をし直したばかりの
イセキの草刈り機 CH230DL です。
このキャブレターはピッタリ取り付け出来ました。
点火プラグ:問題無し。
キャブレター:調整済み。
この状態でエンジンをかけてみます。これで絶好調になってくれれば良いのですが。・・・
エンジンをかけてみると、元々付いていたキャブレターの時と変化が有りません。
スロットル半開の状態でしか まともに動きません。エンジン不調の原因はキャブレターでは無さそうです。
・・・困りました、2サイクルエンジンであれば、問題があるとすれば後はマフラーの詰まりを解消してあげれば快調に動くはずなのですが、このエンジンは4サイクルエンジンです。
4サイクルエンジンの動作の理屈は知っているのですが、バルブ開閉のタイミングや、何とかの隙間がどうのこうのという話になると、調整の方法を知りません。
試運転、現状でどのくらいの放水能力があるのか確認
エンジン調整の問題は先送りにして、現状での散水能力の確認、兼 ポンプ内部を水流で洗い流すという目的で試運転してみます。
購入した給水・散水の部品を取り付けて組み立てた写真です。
ストレーナー(給水フィルター)部分はとりあえず網戸の網を針金で縛りつけて対応します。
給水用ホースを水の中に入れ、ポンプ上部のネジを外して呼び水を上端迄入れます。
水がいっぱいになったら外したネジを元通り取り付けます。
ポンプ本体内のアルミの腐食した粉を洗い流す目的もあるのであえて放水側ホースは取り付けずにエンジン始動。
想像していたより勢いが有ります。
地面から30cm弱の高さからの放水で軽く2m以上水が噴き出しています。
ポンプ部から少し水漏れが有りますが、
このエンジンポンプは畑への潅水で使用する目的の為、多少の水漏れは問題ありません。
水漏れ対策は後日検討とします。
(ゴムシートを加工してパッキンを作るか・・・)
これだけ水圧が有れば、エンジン不調のままでも十分使えそうな気はします。
試運転後、ポンプ内の汚れ(アルミ材の腐食)がどの程度綺麗になったか確認
試運転の水流で、ある程度はポンプ内部が綺麗になったのではないかと期待してポンプ部を再度開けてみました。
元の写真と比べて見ましたが、然程綺麗になっているようには見えません。
ポンプのエンジン側右上部分のみ、スクレーパーで白い汚れをこそぎ取ってみました。
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スクレーパーは色々な物が有りますが、100均ショップの物でも充分です。
ポンプ本体内にゴムパッキンが装着されている事を発見しました。
最初に見た時には、白い粉が固まったような状態の物に覆われていて気が付かなかったのですが、白い汚れをスクレーパーでこそぎ取っていくと、ゴムパッキンらしき物がはまっていました。
この部分にパッキンが付いていない訳が無いのですが、最初は汚れに覆われて気がつかなかっただけの様です。
ここは、繊細かつ大胆に汚れを落としていきます。
やった事は無いのですが、化石の発掘作業のようなイメージで、作業を勧めます。
アルミ本体部分は大胆にスクレーパーで汚れを落とし、
ゴムパッキン部は、パッキンを極力傷つけない様に注意しながら表面の白い物を取り除き、最後はナイロンブラシで仕上げました。
もっと綺麗にしたかったのですが、何事もやりすぎは厳禁です。
これ以上作業を続けるとゴムパッキンを痛めてしまいそうなので、このくらいで良しとします。
再度試運転
10メートルのホースを取り付けて再度試運転を行いました。
散水ノズルを直噴の状態で、水の飛距離は約3メートルです。
散水ノズルを シャワーに切り替えると・・・
20cm位しか水が出ません。
ポンプ部からの水漏れは気にならない程度 には改善されました。
今の状態は、潅水用として使えない事は無いのですが、野菜の根元にやさしくシャワー状で水やりを出来る状態ではありません。
中間まとめ この機械は前に持っていた方が、部品を替え修理しようとした結果 修理を断念した物と見受けられます。
試運転等でいろいろ弄っているうちに気が付いたのですが、スロットル(アクセル)レバーの可動範囲がとても狭い状態です。
アクセルの遊び(危険防止の為、少しアクセルレバーに触れた位では急に動き出す事が無い様にワイヤーに余裕を持たせる)が全くありません。
キャブレターのアクセルワイヤー取り付け部を見ると、遊びが一番多くなる位置に取り付けされているのですが、それでもアクセルが少し開いた状態になっています。
長いネジ部分を一番奥で止めているにもかかわらずアクセルが少し開いた状態です。
可動範囲が非常に狭い為、アクセル全開にも出来ません
スロットルレバーのワイヤー取り付け部も確認しましたがきちんと取り付けされていました。
どうやらアクセルワイヤーの長さが有っていない物が取り付けられている様です。
このエンジンポンプの現状要点を書き出してみると
- プラグは新品に取り換えられていると思われる。
- エアーフィルターの状態も良好。
- エンジンオイルは規定量、綺麗な物が入っている。
- アクセルワイヤーの長さがこの機械に合っていない。
アクセルワイヤーは全く錆びていない状態なので、新しい物と取り換えられていると思われます。
上記内容から推測すると、このエンジンポンプは前に持っていた方が、各部部品を取り換えて修理をしようと頑張った結果 直し切れずに中古農機具屋へ出されたものだと思われます。
以上、
次回、スロットルワイヤーの飛び出し量を追加工で変更、アクセル全閉から全開まで操作可能になりました。
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