混合栓の取り換え方を検索してみたところ、間違ったシールテープの巻き方を説明しているサイト・YouTube が、たくさんありました。
1,000店舗超えの規模のホームセンターのホームページでも How to (方法・やり方)映像で間違った方法を説明しているところもありました。
間違った配管シールテープの巻き方をしてしまうと、初期の水漏れの原因になるだけでは済まず、後になって器具の破損の恐れもあります。
国家資格の空気圧装置組立て技能士(資格取得時の成績:県内2位)の資格と、
油圧メーカーの講習修了証取得済みの、おじさん(私)が、配管時の正しいシールテープの巻き方を写真で解説します。
小ネタ:雑学
~士 とつく資格の免状/免許証(弁護士・税理士・建築士・・・~技能士)は、仕事をする為の免状であり、一般の方が使うことを想定されていない免許証だそうです。
➡船舶操縦士の免許などは、客船の運行や漁師の方などが使う免許として作られた物であり、プレジャーボート/ジェットスキー(水上オートバイ)など、仕事以外で使われる人が増えるにつれ事故件数も急上昇しています。
→現状に免許制度の改変が追い付いていないようです。
配管時のシールテープの巻き方・間違った巻き方
極端に間違った巻き方の写真で説明します。
✖ ① 配管ネジの先端部分まで配管用シールテープを巻いている。
配管ネジの先端部分までシールテープを巻いてしまうと、
- 配管ネジを締め込んだ時に先端のシールテープがちぎれてしまい、配管内を流れて配管先の機器の動作不良などの原因になります。
- 配管接続時にちぎれなくても、何年か後にちぎれて機器の動作不良の原因になる可能性があります。
✖ ② 配管用シールテープの巻き方が逆です。
上記写真の方向に配管用シールテープを巻いてしまうと、配管ネジをねじ込む(締め込む)時に配管用シールテープの巻き終わりの部分からシールテープが剥がれて、水漏れ等の原因となります。
✖ ➂ 配管用シールテープの持ち方・長さに問題あり
✖➂は、致命的な問題ではありませんが、写真のような持ち方で配管用シールテープを巻くと、巻き方が緩くなってしまう場合が有ります。
正しい配管時のシールテープの巻き方
今回は、表面がメッキ加工されたネジに配管用シールテープを巻いていくので、素手で作業を行っているのですが、
ネジ山がとがっている様な配管ネジにシールテープを巻く場合は、ケガ防止の為に手袋をはめて作業した方が良いでしょう。
配管用シールテープを巻く方向
ネジを巻く方向はネジ山の方向(ネジを締める方向)に合わせて、巻きます。
基本的に(普通の回転方向のネジの場合)配管端面から見て時計回りの方向へ、
シールテープに緩みが出ない様に巻いていきます。
*逆方向に巻くと、ネジを締め込むときにシールテープがはがれる可能性があります。
配管用シールテープの巻き始めはネジ1山分くらいあけて巻き始めます。
シールテープの巻き始めは指で押さえて固定し、ネジの先端から1山~1山半の部分から巻き始めます。
失敗例でも書いていますが、ネジの先端までシールテープを巻いてしまうと、余分なシールテープがちぎれて思わぬ不具合を起こす可能性があります。
- シールテープをネジに密着させるように巻き始め。
写真では、解りやすいように と思い、シールテープの端を密着させてからシールテープの半分を押さえていますが、実際の作業時は巻き始めの部分をがっつりと親指で押さえて密着させて巻いた方が良いでしょう。 - シールテープを一周させた後一旦シールテープを押さえていた指をそっと外し、
- シールテープを巻き付け、
- 再度同じ部分を指で押さえてシールテープを巻いていきます。
3週目からは端を押さえていた指を外して、緩みの無いようにきつめにシールテープを巻いていきます。
*シールテープの材質はPTFE( polytetrafluoroethylene/ポリテトラフルオロエチレン)所謂 テフロンと呼ばれるものです。➡滑りやすく、薄い為伸びやすくなっています。
滑り抵抗値が少ない材質なので、シールテープを2回転くらい巻いた状態で強く引くとスルッとほどけてしまいます。
失敗しても、たかだか数十センチの無駄が出るだけです。
一度、どのくらいの力で引っ張ればほどけてしまうのか実験してみる事をお勧めします。
3週目からは徐々に引っ張る力を強くして緩みが出ない様に巻きつけていきます。
シールテープのリールの向きは、失敗例➂で触れた事項ですが、
シールテープのリールの向きが外側になる様にして、シールテープを巻いている部分とシールテープのリールの距離を短くすると、うまく巻きやすくなります。
配管用シールテープを巻く回数はどのくらいが適切なのか?
配管用シールテープの巻き数は、一概に 何回巻きましょう という事が出来ません。
*理由:雄ネジ・雌ネジ・各々の製品精度(誤差)が有ります。
経験上、基本的には5~6回巻けばよいのですが、巻き付ける相手のネジによって3~10回位と、巻き回数が変わります。
配管用シールテープの巻き終わり部分の処理
シールテープの巻き終わりは、シールテープを押さえながら引きちぎれば良いです。
気になる方はハサミで真っ直ぐに切り離しても、もちろんOK(大丈夫)です。
巻き付けたシールテープを密着させる為、手でシールテープを巻いた部分を握り時計回りの方向へ数回廻しながらシールテープをネジ部分へ押し付けます。
(右手でシール部を押さえつつ、滑らせます)
*ケガに注意:今回使った配管のネジはネジ山がとがっていないので素手で作業を行いましたが、
ネジ山がとがっている物の場合は手袋をはめて作業してください。
配管用シールテープの巻きつけ完了
ネジ山にシールテープがしっかりとなじんだら、シールテープの巻きつけ完了です。
うまく巻けると、巻き付けた端の位置がほとんど分からなくなります。
(少なくとも、おじさん(私)の老眼では位置が判りません)
おかしな、しわ 等が出てしまった場合は、指で押し付けて修正。
修正が効かない場合は、初めから巻き直しましょう。
何回か失敗してもシールテープの使用長さは大した長さでは無いので、
後々の水漏れ防止の為に納得がいくまで巻き直してみる事をお勧めします。
テーパーネジへのシールテープの巻きつけ方法
今回は平行ネジへのシールテープ巻きなので、ネジ1山分あけた位置でシールテープを巻き付けて完了です。
テーパーネジ(先細りのネジ)の場合は、ネジ1山あけた場所から巻き始め、テーパーネジ部全体にシールテープを巻き付けます。
以上、
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